AJRからも論文でていました。重複してたら、見飽きてたら飛ばしてください。

駅前のドトールいかず
カルディで買ってきたコーヒーを
煎れているイチロウです。

第70回医学放射線学会、放射線技術学会が
5月15日から6月5日のWeb開催となり
他の有名どころの学会も軒並み延期となっている中
抗加齢学会の案内がきていました。
6月12日から14日新潟開催なので大丈夫と思っているのでしょう
新潟の感染者数は3月8日現在8人です。

どうなるのでしょう。

さて、RadiologyからのCOVID 19の報告は結構
Pubmed で出ていたと思ったのですが
AJRにも5件ほど論文がありました。

そのうちの一つを紹介します。
アデノウイウルスとの比較をしていますが・・・

****************************************

メルマガ読者の先生はこちらから

論文は

Li Y, Xia L. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19): Role of Chest CT in Diagnosis and Management [published online ahead of print, 2020 Mar 4]. AJR Am J Roentgenol. 2020;1–7. doi:10.2214/AJR.20.22954

https://www.ajronline.org/doi/10.2214/AJR.20.22954

・PCR陽性が確認されたCOVID-19感染の51人(女性23人、男性28人、年齢範囲26〜83歳 平均58歳)
・アデノウイルス患者2人(女性1人、男性1人、年齢58と66歳 平均62歳) 合計 53例の検討
・CT画像は初回から追跡CTの合計99回のCT
・最初のCT画像レポートと臨床検査結果を比較し、ウイルス感染を示唆するCTパターンを特定
・結果:最初の2例は他の疾患と誤診もその後の49人のCOVID-19 と2人のアデノウイウルスは正しく診断
一般的にはGGOとコンソリデーションの組み合わせ、小葉間隔壁肥厚、クレージーペービング、気管支透梁像、が多く見られ、胸水やリンパ節腫大は稀。リバースハローは見られたが4%の頻度。
以下の表は Table 2の日本語訳転載です。 
・COVID-19のCT所見は、アデノウイルス感染のCT所見と重複
・患者の管理を最適化するためのCOVID-19の迅速な診断の標準的な方法として有用
・CTは特定のウイルス間の鑑別を行うためにはまだ限界あり

以下画像はこの騒動が治るまでは掲載予定

以上 何度も何度もいろいろなところで言われている画像と変わりません。
ということはCTをとる意味っていったいあるのかなあ? と思ってしまいます。
これは個人のあくまで感想ですが。

イチロウ拝

PS. このCOVID-19の件で全く新商品が作れません。
時間取られすぎです(泣き)。

PPS.

今週水曜日(11日)まで募集しますが、水曜日11日の21:00

きっかりに締め切ります。

3つのセミナーを同時開催は 非常に大変ですが
学会や勉強会に行けない先生のために少しでもお役に立てればと思います。

松本先生セミナー  http://medicaldirect.jp/archives/5649
肝・胆・膵のMRIセミナー なぜCTだけではダメなのか?
http://medicaldirect.jp/archives/4462
EASY PI-RADS    http://medicaldirect.jp/archives/5446

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

軽症COVID-19肺炎の経過について 募集開始

駅前のドトールにはいかず
院内読影室近くのドトールで購入して
帰りの車中で飲んでいる
イチロウです。

東急東横線の綱島駅を最寄り駅とする
Central sports ジムで
エジプトに渡航後 発熱があったにもかかわらず
ジムにその後6日間通い詰めた70歳台の男性のおかげで
ジムが完全閉鎖となりましたが・・・

こんな事態でも開けている方も開けている方です
利益が大事なのでしょうねえ・・・

ところでエジプトってそんなにコロナいましたっけ・・・

ブログへ

**************************

メルマガ読者の先生はこちらから

esri ジャパンという地理情報を提供する会社が
現在のリアルタイムの感染者数を無料で提供しています。

https://www.esrij.com/news/details/124546/

そちらの全世界感染状況を見ると
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
エジプトは感染者数が15名となっているので
(おそらく当時はもっと少なかった)
不思議すぎるのですが  推察ですが
空港や飛行機内での感染ではないでしょうか???

3月7日朝現在で 101,917人の感染者
合計死者 3,488人(死亡率3.4%)です。
感染から回復した人の数は 57,376人(56.3%)
その中で日本は420人で世界 8位です。

今日は知っている先生もいらっしゃるとは思います。
重複の際はお読みいただかなくて結構です。時間の無駄です。
部下や同僚、他科の先生に説明できない場合は
お読みいただいてみてください。

Pan F, Ye T, Sun P, et al. Time Course of Lung Changes On Chest CT During Recovery From 2019 Novel Coronavirus (COVID-19) Pneumonia [published online ahead of print, 2020 Feb 13]. Radiology. 2020;200370. doi:10.1148/radiol.2020200370
https://pubs.rsna.org/doi/pdf/10.1148/radiol.2020200490
カッコ内の文字は私の意見や私見です

・レトロスペクティブスタディ で COVID-19肺炎に関する
初期診断から回復するまでの胸部CT所見の変化を検討したものです。
・2020/1/12-2020/2/6 の間でCOVID-19感染確認されたRT-PCR陽性患者
・検討から覗かれたもの:重度の呼吸困難症例、経過中酸素が必要となった患者
・4日間隔で(日本ではありえない状況)胸部CTを繰り返した CTスコアをつけた
・結果: 21人の患者(男性6、女性15、年齢25−63歳 平均40±9歳)
最も一般的な症状は発熱(86%)と咳(57%)
平均間隔4±1日(範囲:1〜8日)で合計82回の肺CTスキャンを施行(平均4±1 回施行)
平均入院期間17±4日(範囲:11-26日)後に退院
関与する最大肺病変は初期症状の発症から約10日でピーク
0日〜26日までの患者を4日ごとに4つの時間的ステージに分類

ステージ1(0-4日):合計CTスコアが2±2の18/24(75%)の患者のすりガラス状陰影
ステージ2 (5-8日):増加するcrazy-paving パターン9/17患者(53%)で合計CTスコアが増加(6±4、p = 0.002)。
ステージ3(9-13日):コンソリデーション。CTスコアのピーク(7±4)を持つコンソリデーション 19/21(91%)患者;
ステージ4(14日以上):コンソリデーションの段階的な改善15/20(75%)患者で、CT scoreの減少( 合計CTスコア(6±4)。)を伴うが、 crazy-paving パターンがない

・結論:疾患経過中に重度の呼吸困難を伴わないCOVID-19肺炎から回復した患者のみについて
初期症状発症からおよそ10日後に胸部CT上最もひどい胸部CT上の異常を呈した。

上記論文は入院中低酸素血症や呼吸不全を呈さず回復を示し退院された患者の
CT経過はどのような経過をとるのかと言う論文であり、
重症の呼吸不全を呈したような症例を完全に取り除いています。
(具体的には1分間30回超える呼吸数、酸素要する、機械的換気要する、室内空気Sp02<90%です。そういう患者様は論文に含まれていません)
ある意味これがリミテーションでしょう。全体像が見えませんね。

レトロスペクティブなので治った人はどんな画像経過だったか?見てみたものです。
その点は注意が必要で、昨日ご紹介したような7日後に
ARDSとなったような症例が全く含まれていないということです。
そのことだけは認識していれば

典型的な軽度のCOVID-19肺炎 というのは
主に下葉胸膜下、片側または両側の小さなGGOとして始まり
クレージーペービングパターン、さらにコンソリデーション主体へと発展
2週間以上ののち、病変は徐々に吸収され、残存したGGO及び胸膜下の帯状陰影が残る
という経過ととるようです。

以下に論文 Table 4から画像の部分だけを抜粋和訳したものを転載します。これを見ただけでも他のウイルス性肺炎との鑑別が難しいことがわかります。

以下に怒られない限り 上記論文の画像を転載します。

以上 今日は 呼吸不全に陥っていない治癒した患者の胸部CT経過はどのような経過をとるのかについてのRadiology 2020.の In print中の Pan F先生らの論文を紹介しました。

イチロウでした。

来週 水曜日まで募集しますが、水曜日の21:00きっかりに締め切ります。
3つのセミナーを同時開催は 非常に大変ですが
学会や勉強会に行けない先生のために少しでもお役に立てればと思います。

松本先生セミナー  http://medicaldirect.jp/archives/5649
肝・胆・膵のMRIセミナー なぜCTだけではダメなのか?
http://medicaldirect.jp/archives/4462
EASY PI-RADS    http://medicaldirect.jp/archives/5446

カテゴリー: 未分類 | 5件のコメント

COVID 19 放射線科部門で知っておくべきこと 論文

駅前のドトールに
わざわざいけず、インターにあるスタバにも寄れず・・・
イチロウです。

専門医会では2月25日に
PCRより 胸部CTの方が感度が高いという
中国のペーパーを見たあと

新型コロナウイルス肺炎に対するCT検査は、厚労省の示す受診基準を満たし、
云々かんうん というのをすでに2月25日に発表していました。
見過ごしていました。

でも、専門医会は 専門医会に所属していないと
中の胸部CTなどの情報を見れないという・・・
この非常事態に何をしているのか? という感じです。

もっと放射線科医に限らず、内科医でも誰でも見れるようにするべきです。
日本医学放射線学会でウイルス性画像診断サーベイランス
をやり始めたというのはいいことかもしれません。
学会のホームページで公開をどんどんするべきでしょう。

今日は 昨日宣言してしまったので
ロサンゼルス発のペーパー
”COVID-19 アウトブレーク:放射線科では何を知っておくべきか?”

というのを紹介します。

******************

メルマガ読者の先生はこちらから

このペーパーは

Kooraki S, Hosseiny M, Myers L, Gholamrezanezhad A. Coronavirus (COVID-19) Outbreak: What the Department of Radiology Should Know [published online ahead of print, 2020 Feb 19]. J Am Coll Radiol. 2020;S1546-1440(20)30150-2. doi:10.1016/j.jacr.2020.02.008

PDFへのリンクは
https://reader.elsevier.com/reader/sd/pii/S1546144020301502?token=6D4958578182D966E73B8114DCE5F9330FC733AEB70DBE757A91928CA9EFA069D842CEFFC41782727A37B4D09C4C362A

要するにCOVID 19のアウトブレークの状況下で放射線科部門で
何を知っておくべきかという論文ですが

すでに 病院では多くの施設で実施していることであり
改めていうことではないのかもしれませんが・・・

以下  シェーマに記載されたことを和訳しました。

・患者:Portalbelイメージング機器は、患者の輸送を制限します。患者は、放射線科に出入りする際、手術用マスクを着用する必要があります。
・医療スタッフのゴーグル、フェイスマスク使用。使い捨ての液体耐性の隔離ガウン。ガウンの袖口に過剰な機能を備えた使い捨て手袋。
・環境COVID-19が疑われるすべての患者との接触後に消毒する; 画像表示ステーションのマウスとキーボード(読影室が離れているのであれば関係ない)。CTおよびMRIガントリー。非誘導超音波プローブ
・機器のベンダーに連絡して、各機器の最も安全な消毒剤を見つけてください
・強固な封じ込め計画により、ウイルスが患者やスタッフに伝染するリスクが最小限に抑えられます。

シェーマも怒られない限り引用の範囲内で添付しておきます。

3例の症例を画像付きで提供しています。
先生もすでにご存知のふわふわすりガラス、辺縁すりガラス、ARDS です。

持ち帰りポイント として枠で囲っている中には
-NCIP(COVID 19の肺炎)の画像特徴は非常に非特異的であり、
胸膜下および末梢分布を伴う両側性であることが多く、軽度の形態のすりガラス状陰影
からより重度の形態のコンソリデーションまでの範囲があります。
-適切に準備されていれば、放射線科の担当者はCOVID-19のアウトブレイクが
科およびスタッフに与える影響を管理するためのより大きな対策を講じることができます。
-広範な画像所見と伝播経路の両方のために、継続的なデータ収集と大規模な疫学研究が必要です。

読んでみて特別なことは言っていないので
やはり感染対策としての当たり前のことを当たり前に
やることが大事なのでしょうね

イチロウ拝

放射線専門医会の胸部CTの感度がPCRより高いという論文を受けてのコメントの
リンクを貼っておきます。

http://jcr.or.jp/covid-19_200218/

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

ジムは開きっぱなし! コロナ 日本人の論文は?

駅前のドトールへはもちろんいかず
家のコーヒーを妻に入れてもらって
飲んでいるイチロウです。

先々週の土曜日にジムに行った時のこと
トイレに行って手を洗っていたら
大きいのをなさったあとのおっさんが

私の後ろを
手も洗わずにそのままトイレから出て
行ったので、

まじかー と思いトイレを出たあと見ていたら
そのきったない手で
エレベーターのボタンを押していました。

他にも衛生管理が酷かったことや
マッサージルームにめちゃめちゃ咳をしている
またまた おっさんがいたので
たまりかねて、異例のことですが
店長を呼び出しました。

すると・・・

****************************************

メルマガ読者はこちらから

店長はおらず、主任という人が出てきました。
もちろんマスクなんてしていません。

これだけ人が集中しているフィットネスジム
にもかかわらずです。

多分、自分たちは免疫力が高いと
自負しているのかもしれません。

苦言を呈して、せめてトイレの後
手をちゃんと洗うようなメッセージをしてほしい
(咽頭スワブでPCR陰性でも便や血液からウイルスが
検出されることを先生はご存知だと思います。)
と言っていたのに
次の週には全く実行されていませんでした。

ついに私はジムを3月1日から休むことにしました。
(え?まだ行ってたのと言われそうですが・・・)

って、世間の話をしても気が滅入るだけですので
論文をPubmed で引いてみました。

すると3/1の段階で 169個の論文が COVID 19 という
キーワードでヒットしました。
その大半が中国からのものです。

これを見ただけでも中国の研究者って
す すごい!と思います。
日本でこんなことが起こっても果たして
日本人研究者がこんなんに一瞬で論文を排出できるんだろうか・・・
と思います。

そんな 私を含めて英語論文をかけない日本人の中にあって
3人の研究者グループ( 3/169=1.8%)が
論文を書かれていました。

それをご紹介します。

Anzai A, Kobayashi T, Linton NM, et al. Assessing the Impact of Reduced Travel on Exportation Dynamics of Novel Coronavirus Infection (COVID-19). J Clin Med. 2020;9(2):E601. Published 2020 Feb 24. doi:10.3390/jcm9020601   北大、大阪公衆衛生研究所、科学技術振興機構の先生方です。
2月24日に出された論文です。
抄録のみを訳したものです。中身を読めていないことや専門外(画像ではない)
の内容
内容なので多少のニュアンスが間違っているかもしれません。
ご指摘はいつでも甘受いたします。

この論文では 中国本土での政府の対応により劇的に
1、2月の中国本土内での人の移動が制限されたことで
中国以外の感染状況にどう影響したか? を述べてものです。

以下の3つの疫学的な測定値に対する人的移動削減の影響を推定しました。
1. 輸出症例数 2. 大流行の確率  3. 大流行への時間的な遅延日数

1の輸出事例数は226件が阻止されたと推定 これが多いのか少ないのか
感覚がわかりません。
2. 日本での大流行の可能性は 7%から20%の範囲で低下した ということですが
これも、多いのか少ないのか 感覚的に認識しづらいです。
3. 大流行への時間的な遅延の中央値は たったの2日でした。
そしてシナリオによってはそれが1日になるようです。
中国での大流行が上記のような移動制限を加えても下手すると
1日の遅延ののちにやってくるということらしいです。

Kobayashi T, Jung SM, Linton NM, et al. Communicating the Risk of Death from Novel Coronavirus Disease (COVID-19). J Clin Med. 2020;9(2):E580. Published 2020 Feb 21. doi:10.3390/jcm9020580
上記と同じグループのようです。

一般的な疫学的な慣行として致死的なリスクを推定することが行われています。
ただし、このリスクを適切に測定するには3つの障害があるとのこと。
1. 累積死者数を症例数で割ると、実際のリスクが過小評価される傾向がある
これは発生する死亡数がまだ観察されていないため
病気発症から死亡までの時間的遅れに対処する必要がある
2. 報告された症例のデータはすべての感染者の一部にすぎない
つまり診断されていない無症候性および軽度の感染者が相当する存在する可能性
3. より短いウイルス検出ウィンドウと感度の低い診断検査室テストを使用して
推定した場合、すべての感染者の診断バイアスと死亡リスクはより小さくなります。

進行中のCOVID-19の流行では、保健当局はCOVID-19による死亡リスクの
不確実性に対処する必要があり、上記の3つの問題に対処できるアプローチを
使用して高リスクの個人を特定する必要があります。

COVID-19の大部分は一般集団の軽度の感染症ですが、
若い成人の死亡リスクは季節性インフルエンザのリスクよりも高く、
併存疾患のある高齢者は追加のケアが必要です。 とのことです。

Imai H. Trust is a key factor in the willingness of health professionals to work during the COVID-19 outbreak: Experience from the H1N1 pandemic in Japan 2009 [published online ahead of print, 2020 Feb 27]. Psychiatry Clin Neurosci. 2020;10.1111/pcn.12995. doi:10.1111/pcn.12995

これについては抄録がありません。PDFもうまく取得できず申し訳ありません。

ということで日本人は上記の時点で3つのみでした。
私の大学では10日前にすでに院内カンファランスで画像を出していた
というのを聞きました(クルーズ船から来た方々のようです)
しかしながら、その後、ついぞ 論文は出ていません。

ましてや学会でも2月14日と21日に論文を紹介し、リンクを貼っただけです。
ならば、私は情報を発信できる窓口を
持っているのであれば何かやらなければいけないな

と思いました。

上記の日本人の論文が我々放射線科医に役に立つとは
ちょっと思えませんが、169個の論文のうち
画像に関連するものは可能な限り 発信していく予定です。
(バイエルさんも発信していますし、Medpeer でも 連日
情報を配信しているようなので知っている先生も
たくさんいらっしゃるとは思いますが・・・)

イチロウ拝

PS. 学会がWeb 開催となりましたが、このメルマガ配信の日に
Web の配信のための予約ができるのでしょうか???

やはりできませんでした。当然動画を撮らないといけませんから

私がやっていることを全国の先生がやるようになるのですね。

イチロウはコロナで自粛していましたがネットなので関係ないですね。むしろ先生に情報を提供するべきでしたね。

松本先生のセミナー を 3月14日、3月28日に 行います。
同時に 肝・胆・膵のセミナー
EASY PI-RADS セミナー も行います。

いずれも子育てママ支援企画パターンで行う予定です。
14-15日、28-29日の 33時間で ご覧になってください。

14-15日の分は今週土曜日募集開始します。

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント

RSNA でも画像を提示しています。

駅前には行かず
ドトールも言っていない
イチロウです。

昨日のブログに対する コメントとして
ジョイス先生から情報をいただきました。
ありがとうございました。

ランセットは同僚から聞いていましたが、
まだ見に行っていませんでした。

また、日本語に訳し、解説してくださった

西伊豆健育会病院 仲田和正 先生にも感謝申し上げます。

非常に助かります。前日のブログコメント欄あるいは
本日ブログ下段のリンクをご覧ください。

他の先生でもし、情報ありましたら
お願いします。

当院の情報通の同僚からの情報では・・・

*************************************

メルマガ読者の先生はこちらから

https://pubs.rsna.org/doi/pdf/10.1148/radiol.2020200236

CT Imaging of the 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Pneumonia
とあり、論文というよりは症例報告として提示されています。
Junqiang Lei, MD • Junfeng Li, MD • Xun Li, MD • Xiaolong Qi, MD

と報告者はどう見ても中国人です。

そこでは
33 歳女性 の非造影 CTが提示されています。
Aとその3日後のB画像の2つのCT画像ですが、
まず初診時は 胸膜から連続する非区域性のすりガラス陰影が
まるで COP のような分布で右 S2a, 左S1+2b に描出されています。

3日後と言われている Bの画像でもほとんどかわらないすりガラス陰影
ですが、右ではやや胸膜下に沿ってすりガラス陰影が増悪していますが
左ではやや濃度が薄くなっているようにも見えますが、すりガラス陰影の
範囲はほとんど変わりません。

画像の下には臨床的な説明がされています。
以下
33歳女性、5日間の発熱と咳嗽歴を経て病院に来院
彼女は武漢で働いていたが、6日前に中国の蘭州に旅行していた。

入院時は体温 39.0度に上昇。白血球 29,100 と上昇
分画は、好中球 70%、好酸球 0.1%、CRP=16.16mg/Lと上昇
ESR= 29mm/h (<20mm/hが正常)、Dダイマー 580ng/mL(正常は500ng/mL以下)
疫学的特徴、臨床症状、胸部画像、および検査所見に基づいて
2019-nCoV 肺炎と診断されました。
2019-nCoV肺炎が発生しました。3日間の治療後が上記言及のBの画像ですが
臨床的には増悪。

以上 RSNAに掲載された 症例報告でした。

イチロウ 拝

ジョイス先生からの情報

西伊豆健育会病院 仲田和正 先生の日本語訳参考になります。

http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference/2020/conference_2020_03.pdf

元の論文は

Huang C, Wang Y, Li X, et al. Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China [published online ahead of print, 2020 Jan 24] [published correction appears in Lancet. 2020 Jan 30;:]. Lancet. 2020;S0140-6736(20)30183-5. doi:10.1016/S0140-6736(20)30183-5

 

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

新型コロナウイルス ついに中国以外の国で死亡

Coronavirus infographics vector. Infected woman illustration. CoV prevention, coronavirus symptoms and complications. Icons of pneumonia, otitis, rhinitis, meningitis are shown. Duration of disease

駅前のドトールには行かず
家に持ち帰って
飲んでいる
イチロウです。

妻が 「どっこにもマスク売ってない」
と数日前に言っていました。
スーパーにもコンビニにも

そしてもちろんネットにも

こういう時に限ってふざけた奴らがはびこります。

それは・・・
砂漠で水を売る商法です。

**************************

メルマガ読者の先生はこちらから

ちなみにネット上では
使い捨てマスクが 30枚入り で 7,000円です。
一枚200円以上の値段が付いています。

このまま 現状が持続すると
マスクが 世の中から全くなくなるといった
状況 が来るのでは?

と考える人が購入するのかもしれません。
本当に買い忘れていて家に全くないようは人は
買わざるをえませんが

弱みに付け込む ふざけた商法です。
こいつらの大量在庫が だぶつくことを心から祈りたいです。

以前受けたビジネスセミナーにきていた人で
不妊治療中の人にエビデンスのないサプリを売っていたことを
思い出しました。許せないです。

今回の新型コロナウイルスは新型と言っている通り
今まで発見されている人に感染する6種類のコロナウイルスについで
7番目の新種です。

それまでの6種類は 4種類の風邪を生じるコロナウイルスと
ご存知の2002年中国広東省から発生したSARS-CoV いわゆるサーズ
そしてもう一つが2012年にサウジアラビアで発見された
MERS-CoV です。

SARSはご存知のように8,069人の感染者、775人の死者(死亡率9.6%)を
出したキクガシラコウモリが発生源です。
コウモリのウイルスは、広東省の生鮮市場にいた
ハクビシンから人間へと移ったと言われています。

また、MERS-CoVは 個人的にはあまり記憶がないのですが

ヒトコブラクダに風邪症状を呈するウイルスで
2012年から2019年11月までに27カ国2,490人の感染者とそのうちの
858人が死亡するという驚異的な死亡率(34.3%)の悲劇をもたらした
ものです。

今回の新型コロナウイルス(以下 2019-nCoV)は以下の
New England Journal of Medicine に掲載された論文が新しいものです。
まだ、画像に特化した論文は2/2現在では出ていません。

Zhu N, et al. A Novel Coronavirus from Patients with Pneumonia in China, 2019 [published online ahead of print, 2020 Jan 24]. N Engl J Med. 2020;10.1056/NEJMoa2001017. doi:10.1056/NEJMoa2001017

に中国人からいち早く報告がなされています。
論文によれば、中国湖北省 武漢の水産物卸売市場 から と書かれており
named 2019-nCoV というように
2019-nCoV と論文内では呼称され、
人に感染するコロナウイルスファミリーの7番目のメンバー だと書かれ

中国の国家重点研究開発プログラムおよび中国における感染症の制御と予防のための
国家主要プロジェクトにより資金提供されている。だとか

論文は基本的にウイルスをどうやって診断したということを
ウイルスの分離から透過電子顕微鏡法
ウイルスゲノムシーケンシング などなど
放射線科医にはとても理解しがたい Material and methodを述べ

やっと胸部X線写真のくだりの所でほっとします。その部分を引用すると
3人の成人が重症肺炎を発症
2019年12月27日に武漢の病院に入院
患者1は49歳女性、2は61歳男性、3は32歳男性

患者1と2の臨床プロファイルを入手 と書かれています。

患者1は背景に慢性疾患なし。
12月23日に発熱37-38度と胸部不快感を伴う咳
4日後に症状悪化。熱は低下。彼女シーフード卸売市場の小売業者

患者2は2019年12月20日に発熱と咳で発症。7日後に呼吸困難出現し
2日間で増悪し、人工呼吸となりました。シーフード卸売市場に頻繁に訪れていた
ようです。最終的には1/9に死亡されたようです。

写真が提示されており、初回の写真では両側びまん性陰影ですが
上肺野と肋横隔膜角は保たれていましたが
増悪時には左肺尖を除く ほぼ真っ白となってしまいました。
胸水も貯留しているようです。

CT画像は全く提示されていません。

以上 胸部CTの所見を記載した論文はないようです。

2/2現在 ついに中国以外の国具体的にはフィリピンで
44歳の中国人の武漢帰りの男性が死亡され
合計300人以上の死者が出ています。

AFP通信によれば
中国で304人が死亡。感染者は1万4380人でとっくに
SARS の感染者数を凌駕しました。

日本では 感染者は20人
香港で 同14人
マカオで 8人、オーストラリア 12人、シンガポールで18人、
韓国15人、スリランカ 1人、台湾 10人、タイ19人、ベトナム6人
カナダ4人、米国8人、英国2人、フランス 6人、ドイツ7人、イタリア2人
などなど

収まる気配がないので
我々は強く怖すぎるのも 最初の時のような
ふざけた業者に 捕まる可能性もあり
冷静に 冷静に対処しないといけませんね。

以上。昨日までの情報で私なりにお伝えできることを
お話ししました。

少し、SARS の肺炎も復習しないとですね。

以上 イチロウ でした。

ジョイス先生からの情報

Huang C, Wang Y, Li X, et al. Clinical features of patients infected with 2019 novel coronavirus in Wuhan, China [published online ahead of print, 2020 Jan 24] [published correction appears in Lancet. 2020 Jan 30;:]. Lancet. 2020;S0140-6736(20)30183-5. doi:10.1016/S0140-6736(20)30183-5

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31986264-clinical-features-of-patients-infected-with-2019-novel-coronavirus-in-wuhan-china/?from_single_result=Clinical+features+of+patients+infected+with+2019+novel+coronavirus+in+Wuhan%2CChina+Chaolin+Huang%2C+et+al%2C+Jin+Yin-tan+Hospital%2C+Wuha%2C+China

それを日本語訳して分析された先生

僻地で世界最先端 西伊豆健育会病院 仲田和正 令和 2 年 1 月

http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference/2020/conference_2020_03.pdf

 

 

カテゴリー: 日々のブログ, 未分類, | 2件のコメント

目標を決める なんて古臭いこと言うなよ と言われそう

駅前のドトールで
コーヒーを購入して
自宅で飲んでいます。

イチロウです。

年始のご挨拶を申し上げます。
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます

さて、年始といえば

ブログへ

***************************

メルマガ読者の先生はこちらから

目標を立てること と決まっています? が・・・
先生はいかがでしょうか?

医局に所属して大学病院と関連病院をくるくる
ローテーションしていると
毎日が 平凡に過ぎていくことでしょう。
そこに 目標を立てるなんで 困難かもしれません。

なので 目標を立てるときのコツは
達成するには努力がいるけど
可能な範囲の努力で達成できそうなことを
目標にすることです。

例えば、日常 読影件数が 600件/月ならば
650件/月にしてみる
それには もう少し、骨軟部を勉強しないと
そのためには それにフォーカスしたセミナーを
積極的に受講しよう

とか

技師さんなら
日々の MRIの撮影のとき
この撮影(T2WI や DWI )はなぜ 撮影されなければならないのか
をもう一度 徹底的に追求してみよう
あるは 今年は撮影以外にも疾患をもっともっと勉強してみようとか

えーそんな簡単なことでいいんでしょうか?
それくらいなら
知ってますし、いつもやってますよー
と言われそうですが

もっとも重要なことは
目標達成のための習慣化なのかもしれません。

イチロウは昨年 仕事とは関係のない
2つのことを始めました
いずれも どこかで 関係はしてくるかもしれませんが
関係しなくても 問題なく
日常で 使って あるいは 得て
プラスになることです。

スケジュール的には大変ではありますが
なんとか持続ができているようです。
今は 始めて8ヶ月のものと6ヶ月のものなので
とても外に出せるような代物ではないので
公言するのは 今はやめておきますね。

さて、目標と言ってももっと大きなものを設定するとき
SMART原則を使うのが効果的と言われますよね。

S=specific :具体的かどうか
M=mesurable:測定可能かどうか
A=achievable:努力で達成可能かどうか
R=Relevant, Realistic :価値観に沿った、現実的な、なぜそれを行うのか?
T=time bound:時間に期限付き いつまでに達成するのか

ご参考までに。

今年もついに12年目(干支で一回り)を迎えた
イチロウ無料メルマガ・シルバー
今後ともご購読宜しくお願い申し上げます。

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント

昨日の回答 本日21:00締め切りです。

駅前のドトールより
イチロウです。

年末特別企画 本日が締め切りです。

年末特別企画 28日から29日の2日間を勉強に当てませんか?

特に2年ぶりに開催する 肝・胆・膵のMRI診断:なぜCTだけではダメなのか?
肝・胆・膵をあまり得意とされていない放射線科医の先生
子育てママで普段しっかり勉強する時間がない放射線科医の先生
放射線科医が何を考えて、読影しているのか知って撮像に生かしたい放射線技師の先生

などにオススメです。
http://medicaldirect.jp/archives/4462

PPS. 同時に
松本先生セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5649

EASY PI-RADS セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5446

年末じゃないとじっくり勉強する暇のないと言われる先生
ぜひ ご参加ください。
年末特別料金です。

宣伝なんか 聞きたくもない あるいは
すべて受講してしまった先生 には 何か情報はないのか?
と言われそうです。

昨日の症例は、実は・・・

***********************

メルマガ読者の先生はこちらから

昨日の症例は実は 神経内分泌癌でした。
レトロスペクティブに見ても
神経内分泌腫瘍と言えるような信号強度はないし
早期に強く濃染するような所見も見られず
単発な画像の所見からは判断することはできません。

しかし、初診時からいきなり
傍大動脈から連続して、鼠径部までつらなるリンパ節転移巣
の存在は、原発巣がそれである可能性を示唆していました。

肛門管内分泌細胞癌は極めて稀ではありますが
本邦報告の過去の10例はいずれも早期に転移をきたし予後不良
と報告されています。

日臨外会誌 79(10), 2139-2144,2018
日臨外会誌 65 (12), 3249-3252, 2004
日本消化器外科学会雑誌 36 (4), 2003 など

過去の10例を表にまとめた 2018年の論文が最も最新の日本語論文で
参考になると思います。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/79/10/79_2139/_pdf

肛門管癌自体が日常の診療でそんなに出現することがないので
これほどラッシュに進行するかどうか
つまり いつもの肛門管癌の進行具合が頭に入っていなかったため
今回のようにラッシュの進行をきたしても
お、おかしいぞこれ と思わなかったのだと推察されます。

なので、日臨外会誌 79(10), 2139-2144,2018 のp 2143のくだり
を引用すると

早期に血行性に肝・肺・骨などに転移,あるいはリンパ
行性に鼠経リンパ節転移などをきたし,生物学的悪性度は極めて高い.
広瀬らは大腸神経内分泌細胞癌について, 1 年以内死亡率63%,
3 年生存率 7 %と報告している.指山らも肛門管内分泌細胞癌の予後は非
常に不良であり手術単独では治療に限界があると述べている.

と書かれていることから
逆に 原発巣の状況の割にかなり進行した状態を見たときには
神経内分泌癌を疑ってかかることが必要であることを
教えてくれます。

画像の所見のみからは難しいかもしれません。

以上 イチロウでした。

PS. 本日、本年のセミナーは締め切り 21:00 です。お早めに。

カテゴリー: 未分類 | 2件のコメント

専門医を出したくても、出せない と・・・ 80歳代 女性 鮮血便

駅前のドトールより
イチロウです。

年末特別企画締め切りまで今日を入れてあと2日

年末特別企画 28日から29日の2日間を勉強に当てませんか?

特に2年ぶりに開催する 肝・胆・膵のMRI診断:なぜCTだけではダメなのか?
肝・胆・膵をあまり得意とされていない放射線科医の先生
子育てママで普段しっかり勉強する時間がない放射線科医の先生
放射線科医が何を考えて、読影しているのか知って撮像に生かしたい放射線技師の先生

などにオススメです。
http://medicaldirect.jp/archives/4462

PPS. 同時に
松本先生セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5649

EASY PI-RADS セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5446

年末じゃないとじっくり勉強する暇のないと言われる先生 ぜひ ご参加ください。
年末特別料金です。

宣伝なんか 聞きたくもない あるいは
すべて受講してしまった先生 には 何か情報はないのか?
と言われそうです。

本日(メルマガ発行時は昨日)教授面談に行ってきました。
毎年 1回は人事の時期にする恒例行事です。

約束時間の5分前につくように行くと・・・

*******************************

メルマガ読者の先生はこちらから

教授室のドアをノックして入室すると

やはり教授は厳しい表情でした。
専門医を出したくても、出せない というのです。

理由は専門医が少ないから 専門医が少ないのは 辞める から です。

最近の傾向として 医局員が辞めるタイミングとして
最も大きなものが

教授交代 と 専門医取得後 です。

教授交代は10年から15年単位でしかやってきませんが
後者はそうはいきません。

専門医を取得してしまえばあとは自由 と言う
考えが 結構横行しているものです。

これでは医局も育てたかいも何もあったもんじゃありません。

専門医を取得すると独立心が芽生えるのは悪いことではありませんが
私が思うに 専門医取得しただけでは
やはり 1人前とは思えません。
もう少し、大学で研究や多種多様な症例に遭遇して
あるいは大学から派遣された状態で
多種類の病院で研鑽を積む ことは重要と考えます。

そうすれば医局に恩返し(古い言葉なのでしょうか?)はできるし
自分にも知識が深まるし まさにWin win
さらに関連病院も優秀なDr.を派遣してもらえ、Win win win なのに
今の状態だと 一人 win としか思えません。

今日は 80歳代の女性  肛門部からの出血、痔核として
治療されるも治らず、紹介となりました。

誰が見ても
診断は容易ですよね。

しかし、病理からの回答は
意外? にも・・・

明日へつづく・

イチロウでした。

PS. もう少しで今年(令和元年)も終わります。
週末から 放射線科医にとっては恐怖の9連休あるいは8連休
が開始です。当直や休日出勤をされないと 救急CTが1日平均30件も取られると
240〜270件ほどの未読が 休日開けにたまってしまいます。
もし、加算2なんてとっている施設にいらっしゃる場合は
大変です。

私の施設は加算が取れていませんが、やはりCTは体幹部に関しては
ほぼ100% 読影しているので 同じようにたまってしまいます。
なので、同僚と1日づつでも出勤して少しでもはかそうとは思っています。

それ以外は 掃除と勉強(サイトのため) と
年始挨拶、ちょっとのリクレーションに
当てたいと思います。

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ

AVS, PA, PAC, LR もはや略号が多すぎて・・・

箱根の温泉より
イチロウです。

今日 イチロウは温泉で
保養しています。

今年は夏もどこにも
出かけていないので
ちょっとだけ休養させていただきました。

お話できることがあったら今度
情報として出しますね。

昨日 地方会での凍結療法の話
滅多に IVR の話をしないイチロウなので
今回も、また、その続きの話をさせていただきます。

でも 凍結ではなく
静脈サンプリングの話です。

講演は 順天堂大学の 白石先生がされましたが

ブログへ

******************************

メルマガ読者の先生はこちらから

実はイチロウ
静脈サンプリングがいやでいやでしょうがなく
確か、今の病院でも1回しかやったことがありませんでした。
(特に拒否したことはありませんが、大学病院に送っているようです)

というのも 教育してもらえる機会がなかった
からかもしれませんし、今ほど原発性アルドステロン症が
注目されていなかったからと考えられます。
今は、大学(分院?)でもバシバシされる先生がご登場されていると
聞いていますが・・・

私の時代は IVR医がいらっしゃっても
やはり花形のIVR手技の方がお好きな先生が多いようでした。

ここで、イチロウがやらない言い訳を書いても先生になんの足しにも
ならないので 講演のメモと
文献とを参照して少しだけお話しします。

参考は第40回日本IVR学会総会「技術教育セミナー」
のPDF を参照させていただきました。以下
http://www.jsir.or.jp/docs/member/hinto/28_2/28_2gijyutu2.pdf

原発性アルドステロン症の診断治療ガイドライン:特に微小腺腫と治療について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsejje/26/1/26_24/_pdf

原発性アルドステロン症の診断ー最新のコンセンサスステートメントよりー
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesjsts/35/1/35_2/_pdf
を参照させていただきました。

静脈サンプリングとは ご存じのように
副腎静脈サンプリング Adrenal Venous Sampling(以下,AVS)
のことです。

適応は  Primary aldosteronism (以下 PA)つまり
原発性アルドステロン症と確定診断された方に、
アルドステロンが左右のどちらから主に分泌されているか(局在診断)を
明らかにして、手術適応の有無を確定するするのが目的です。

PAは、ご存じのように高血圧を生じ
求心性心肥大、タンパク尿 など 様々な高血圧による臓器障害を呈するため
手術をしないと一生薬を飲み続けることになります。

逆に原因の PAを取り除ければ、薬から解放されます。
でも、というかだからこそ原因となっている
PA の副腎腫瘍をしっかり同定しないといけないわけです。

右副腎静脈へ挿入するのは左よりも難しく
ご講演では 副肝静脈 と間違えやすいので
その場合は 造影検査をして逆流させて、
肝の形状を確認しましょう とおっしゃっておられました。
(普段やられているDr.には当たり前のことでしょうけれど)

上記リンクを張った文献うち 最初のPDFセミナー p72に 牧田先生が
「右副腎静脈は多くの場合, 第 11~12 肋骨の高さ付近で,
下大静脈の右背側~外側寄りに流入する。
副肝静脈とほぼ同じ高さで,すぐ近傍内側(背側寄り)に流入している
ことが多く,まず副肝静脈を探っ てみて,副肝静脈の位置からわずかに
反時計回りにカ テーテルを回転させると右副腎静脈を選択できること がある。

などと書かれています。

地方会セミナーの中ではCTでよく副腎静脈を確認しておいてください と言われ
相当の期間 AVSをやっていなかったイチロウは
恥ずかしながら、副腎静脈を CT で先日初めて同定しました。
本当に恥ずかしいです。知らないことって・・・

でも、これからは副腎静脈も気にして見てみようと思いました。
引用PDFの牧田先生の 最後には

「放射線科医は毎日大量の CT 画像をみているので あるから,
もし副腎静脈採血を行おうとうするのであ れば,
読影の際に,毎回,副腎中心静脈を同定して, 下大静脈や左腎静脈への流入の
変異パターンを確認し てみるという作業を 1 ~ 2 週間続けてみるとよい。
2 週間も続ければ,あっと いう間に 100 例~200 例の副腎を観察することができる」
と言われています。

カテーテルを引っ掛けることができてもカテーテルの先端が
ウェッジして 採血ができない場合もあり その場合
「適切な形状のカテー テルを選択するか,造影の角度を参考にカテーテル先端を適宜蒸気形成
して適切な角度にすると成功する」と言われ(上記最初のPDF p88 高瀬先生)

もはや手技としてはIVRです。

副腎静脈/IVC のコルチゾール比が 5以上 IVC=下大静脈
副腎静脈PAC 14000 pg/mL 以上     PAC=アルドステロン濃度
LR (lateralized ratio: PAC/コルチゾール左右比) が3-4以上
が診断陽性基準のようです。

以上 私がまだ、カテーテルを頻繁に触っていた時代には
なかった、教育ツールがこれほど簡単に手に入るのですから
参考にしてみてください。

私ができる一歩としては CT上の副腎静脈同定です。

でも、最近はとにかく単純CTが多すぎます・・・。

イチロウ 拝

PS. 年末特別企画 28日から29日の2日間を勉強に当てませんか?

特に2年ぶりに開催する 肝・胆・膵のMRI診断:なぜCTだけではダメなのか?
肝・胆・膵をあまり得意とされていない放射線科医の先生
子育てママで普段しっかり勉強する時間がない放射線科医の先生
放射線科医が何を考えて、読影しているのか知って撮像に生かしたい放射線技師の先生

などにオススメです。
http://medicaldirect.jp/archives/4462

PPS. 同時に
松本先生セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5649

EASY PI-RADS セミナー
http://medicaldirect.jp/archives/5446

年末じゃないとじっくり勉強する暇のないと言われる先生 ぜひ ご参加ください。
年末特別料金です。

カテゴリー: 未分類 | コメントをどうぞ