駅前のドトールへはもちろんいかず
家のコーヒーを妻に入れてもらって
飲んでいるイチロウです。
先々週の土曜日にジムに行った時のこと
トイレに行って手を洗っていたら
大きいのをなさったあとのおっさんが
私の後ろを
手も洗わずにそのままトイレから出て
行ったので、
まじかー と思いトイレを出たあと見ていたら
そのきったない手で
エレベーターのボタンを押していました。
他にも衛生管理が酷かったことや
マッサージルームにめちゃめちゃ咳をしている
またまた おっさんがいたので
たまりかねて、異例のことですが
店長を呼び出しました。
すると・・・
****************************************
メルマガ読者はこちらから
店長はおらず、主任という人が出てきました。
もちろんマスクなんてしていません。
これだけ人が集中しているフィットネスジム
にもかかわらずです。
多分、自分たちは免疫力が高いと
自負しているのかもしれません。
苦言を呈して、せめてトイレの後
手をちゃんと洗うようなメッセージをしてほしい
(咽頭スワブでPCR陰性でも便や血液からウイルスが
検出されることを先生はご存知だと思います。)
と言っていたのに
次の週には全く実行されていませんでした。
ついに私はジムを3月1日から休むことにしました。
(え?まだ行ってたのと言われそうですが・・・)
って、世間の話をしても気が滅入るだけですので
論文をPubmed で引いてみました。
すると3/1の段階で 169個の論文が COVID 19 という
キーワードでヒットしました。
その大半が中国からのものです。
これを見ただけでも中国の研究者って
す すごい!と思います。
日本でこんなことが起こっても果たして
日本人研究者がこんなんに一瞬で論文を排出できるんだろうか・・・
と思います。
そんな 私を含めて英語論文をかけない日本人の中にあって
3人の研究者グループ( 3/169=1.8%)が
論文を書かれていました。
それをご紹介します。
Anzai A, Kobayashi T, Linton NM, et al. Assessing the Impact of Reduced Travel on Exportation Dynamics of Novel Coronavirus Infection (COVID-19). J Clin Med. 2020;9(2):E601. Published 2020 Feb 24. doi:10.3390/jcm9020601 北大、大阪公衆衛生研究所、科学技術振興機構の先生方です。
2月24日に出された論文です。
抄録のみを訳したものです。中身を読めていないことや専門外(画像ではない)
の内容
内容なので多少のニュアンスが間違っているかもしれません。
ご指摘はいつでも甘受いたします。
この論文では 中国本土での政府の対応により劇的に
1、2月の中国本土内での人の移動が制限されたことで
中国以外の感染状況にどう影響したか? を述べてものです。
以下の3つの疫学的な測定値に対する人的移動削減の影響を推定しました。
1. 輸出症例数 2. 大流行の確率 3. 大流行への時間的な遅延日数
1の輸出事例数は226件が阻止されたと推定 これが多いのか少ないのか
感覚がわかりません。
2. 日本での大流行の可能性は 7%から20%の範囲で低下した ということですが
これも、多いのか少ないのか 感覚的に認識しづらいです。
3. 大流行への時間的な遅延の中央値は たったの2日でした。
そしてシナリオによってはそれが1日になるようです。
中国での大流行が上記のような移動制限を加えても下手すると
1日の遅延ののちにやってくるということらしいです。
Kobayashi T, Jung SM, Linton NM, et al. Communicating the Risk of Death from Novel Coronavirus Disease (COVID-19). J Clin Med. 2020;9(2):E580. Published 2020 Feb 21. doi:10.3390/jcm9020580
上記と同じグループのようです。
一般的な疫学的な慣行として致死的なリスクを推定することが行われています。
ただし、このリスクを適切に測定するには3つの障害があるとのこと。
1. 累積死者数を症例数で割ると、実際のリスクが過小評価される傾向がある
これは発生する死亡数がまだ観察されていないため
病気発症から死亡までの時間的遅れに対処する必要がある
2. 報告された症例のデータはすべての感染者の一部にすぎない
つまり診断されていない無症候性および軽度の感染者が相当する存在する可能性
3. より短いウイルス検出ウィンドウと感度の低い診断検査室テストを使用して
推定した場合、すべての感染者の診断バイアスと死亡リスクはより小さくなります。
進行中のCOVID-19の流行では、保健当局はCOVID-19による死亡リスクの
不確実性に対処する必要があり、上記の3つの問題に対処できるアプローチを
使用して高リスクの個人を特定する必要があります。
COVID-19の大部分は一般集団の軽度の感染症ですが、
若い成人の死亡リスクは季節性インフルエンザのリスクよりも高く、
併存疾患のある高齢者は追加のケアが必要です。 とのことです。
Imai H. Trust is a key factor in the willingness of health professionals to work during the COVID-19 outbreak: Experience from the H1N1 pandemic in Japan 2009 [published online ahead of print, 2020 Feb 27]. Psychiatry Clin Neurosci. 2020;10.1111/pcn.12995. doi:10.1111/pcn.12995
これについては抄録がありません。PDFもうまく取得できず申し訳ありません。
ということで日本人は上記の時点で3つのみでした。
私の大学では10日前にすでに院内カンファランスで画像を出していた
というのを聞きました(クルーズ船から来た方々のようです)
しかしながら、その後、ついぞ 論文は出ていません。
ましてや学会でも2月14日と21日に論文を紹介し、リンクを貼っただけです。
ならば、私は情報を発信できる窓口を
持っているのであれば何かやらなければいけないな
と思いました。
上記の日本人の論文が我々放射線科医に役に立つとは
ちょっと思えませんが、169個の論文のうち
画像に関連するものは可能な限り 発信していく予定です。
(バイエルさんも発信していますし、Medpeer でも 連日
情報を配信しているようなので知っている先生も
たくさんいらっしゃるとは思いますが・・・)
イチロウ拝
PS. 学会がWeb 開催となりましたが、このメルマガ配信の日に
Web の配信のための予約ができるのでしょうか???
やはりできませんでした。当然動画を撮らないといけませんから
私がやっていることを全国の先生がやるようになるのですね。
イチロウはコロナで自粛していましたがネットなので関係ないですね。むしろ先生に情報を提供するべきでしたね。
松本先生のセミナー を 3月14日、3月28日に 行います。
同時に 肝・胆・膵のセミナー
EASY PI-RADS セミナー も行います。
いずれも子育てママ支援企画パターンで行う予定です。
14-15日、28-29日の 33時間で ご覧になってください。
14-15日の分は今週土曜日募集開始します。
大変お世話になっております。
既にご存じとは思いますが、COVID-19の国内症例については、日本感染症学会のHPで随時報告されてますね。私も時々チェックしてます。CT所見等については、放射線科専門医会・医会のHPでまとめてくれてあるのを参考にしています。まぁ、もし自分のところにやってきても、とても他の肺炎と鑑別できる気はしないですが。
横浜の総会もWeb開催になってしまいましたね。。。先生もどうかご自愛ください。
T.N. 先生 貴重な情報をありがとうござます。
日本感染症学会
http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31#case_reports
では症例の報告をたくさん掲載していますね。