Eur Radiology のPI-RADS 最新論文(2019年)では・・・

駅前のドトールより
イチロウです。

さて、昨日までの割引だったのですが
このメルマガを書いているだけで
時間がいっぱいいっぱいとなったので
本当に本日火曜日まで延長します。

http://medicaldirect.jp/archives/5446

お早めに。本日は 価格を修正する時間がありそうなので
本日21:00までとします。

実は今日も 若い先生からこれどう思います?
という前立腺 MRI の症例を見させていただきました。

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メルマガ読者の先生はこちらから

それはPSAが16以上と確実に癌がいそうな値なのですが
前回まで 12個の生検を行っても
Negative でした。

また、PSAが上昇傾向なのでMRIを撮影したのですが・・・
やはり移行域で悩ましくなりました。

そこで今日は移行域についての論文をピックアップしてみました。
演題は カナダ発

Krishna S1, Schieda N2, McInnes MD1, et al.
Diagnosis of transition zone prostate cancer using T2-weighted (T2W) MRI:
comparison of subjective features and quantitative shape analysis.
Eur Radiol. 2019 Mar;29(3):1133-1143.

移行域の前立腺癌をBPHと区別するためのT2WI画像の評価 が目的です。

根治的な前立腺全摘術MRIマップを用いて診断された
30例の連続症例のBPH結節 と
22例の連続した前立腺移行域の癌とが
比較されました。

2人の放射線科医 R1とR2 が主観的に
形状(円形・楕円形 vs. レンズ状)
辺縁(境界明瞭 vs. 境界不明瞭)
低信号のリム
2人の放射線科医が定量的な形状特徴(円形度など)を
抽出する病変をセグメント化しました。

カイ二乗(主観的特徴)、マン – ホイットニーU(定量的特徴)、
コーエンのカッパ/ブランド – アルトマンおよび受信者 – 操作者特性分析を
用いて統計的検定を行った。

ちょっと本論文全体を読んでいないのでやや
曖昧な話になりますが、Key Point を引用すると
• Presence of a complete T2-weighted hypointense circumscribed rim accurately diagnoses BPH. • Round shape accurately diagnoses BPH and can be assessed quantitatively using circularity. • Lenticular shape accurately diagnoses TZ PCa and can be assessed quantitatively using convexity.

つまり、完全なT2WI上の低信号のリムは正確にBPHを診断
円形の形状はBPHを正確人診断し、円形度を使用して定量的に評価が可能
レンズ状は移行域のCa.を正確に診断し、凸の形状を使用して定量的に評価ができる

というものでした。
でもやはり実際の症例を見てみないと・・・
上記論文を取り寄せるのもよし、
昨日の 感想文 の先生のように
時間を短縮して 多くの実際の症例で学んでコツをつかむのもよしです。

いずれも選択は先生の自由です。

はっきりしているのは
セミナー割引は今日の21:00までということ
セミナーには
特典が3つついてくるということだけです。

http://medicaldirect.jp/archives/5446

以上です。

イチロウ拝

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泌尿器科医 vs. 放射線科医 アンケート実施が論文に

駅前のドトールで
コーヒーを買ってきて
飲んでいるイチロウです。

最近病院通いが多くて
金、土が結構 潰れます。
昨日はついにブリッジしていた歯の
一本が腐って(10年は神経なしで持ちこたえたのですが)
抜歯となりました。
インプラントになりそうです(泣き)。

私たちの世代は本当に虫歯が多かった。
食後に歯を磨く なんて習慣は
全く歯医者から指導されず、
朝起きたら磨けとしか
言われていませんでしたから

小学校、中学校、高校生の頃には
歯医者通いが大変でした。

今の若い世代は 私の娘も含め
虫歯が一本もありませんね。

あ、歯の話なんて どうでもいいし
今日は休みの日なんで、
PI—RADSに全く興味のない先生は
読み飛ばしてください。

米国ではとにかく7人に1人が前立腺癌となるので
これに関する論文も多いです。

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メルマガ読者の先生はこちらから

AJR 2018:210:101-107 では
A Comparison of Radiologists’ and Urologists’ Opinions regarding prostate MRI reporting: results from a survey of specialty societies.
Spilseth B1, et al.

では
前立腺MRIの読影レポートに関する
放射線科医と泌尿器科医の意見を比較したものが
しっかりとした論文としてAJRで通っているのです。

米国の泌尿器科癌学会の会員と
腹部放射線学会の会員 とに
ネット上で回答できるようにして
アンケートを行った調査結果です。

結果:

全体の解答率は結構低く10%で

放射線科医の回答率  12%(135/1155)
泌尿器科医の回答率は 8%(54/663)でした。

・自施設でPI-RADSを採用しているか?の質問には

放射線科医、84%、

泌尿器科医、78%

・患者ケアに対する影響を理解しているか?

放射線科医、89%、

泌尿器科医、71%

・放射線科医がPI-RADS v2カテゴリーを正しく適用していることに同意するか?

放射線科医57%

泌尿器科医61%

・PI-RADS v2.を使用する放射線科医の経験不足を感じているか?

放射線科医 51%

泌尿器科医 51%

・PI-RADS v2.を使用する泌尿器科医が経験不足か?

放射線科医 46%

泌尿器科医 51%

・標準化されたテンプレートが欠如しているか?

放射線科医47%

泌尿器科医52%

以上は比較的放射線科医と泌尿器科医の意見が一致していました。

しかし、意見が分かれたのは

・報告書にはフォローアップのマネージメントの推奨、
例えば、狙い撃ち生検を推奨するか?

放射線科医58%

泌尿器科医34%

・フォローアップ画像を推奨するか?

放射線科医46%

泌尿器科医28%

そしてフォローアップ画像の間隔時間を含んで記載すべきか?

放射線科医、35%

泌尿器科医、16%

泌尿器科医の54%が完全に構造化された
報告書を優先していたのに対し、

放射線医の53%はハイブリッドつまり構造化
およびフリーテキストの報告書を優先していたようです。

結語は

泌尿器科医は完全に構造化された報告書を発行することを

(たとえ経験が浅い放射線科医が使う可能性があっても)

強く望んでいるようですが、

放射線科医が患者のマネージメントの

推奨(生検、画像とその間隔の推奨)を含めることには同意しない

放射線科医と泌尿器科医の協力に向けたより厳密な取り組みは、

患者のケアにおける前立腺MRI報告の効果を

最適化するのに役立ちます。

と結んでいます。

要するに泌尿器科医は強くPI-RADSによる構造化されたレポートを
望んでいるし、実際に多くの施設で採用されている

たとえ、経験不足の放射線科医が読影しようと構造化されたレポートを書く
ことを泌尿器科医は強く欲している

ただし、生検をやった方がいいだとか
次の画像はいつやるべきだとかの指図はいらない!
余計なお世話なんだよね ということらしいです。

今後もお互いが協力してより良い構造化レポートを
作っていき患者ケアの最適化に役立てていきましょう

という感じでしょうか。

このアンケートを読んで
ここは日本なんだから勝手にやるよと
言われる先生もいらっしゃるでしょう。その選択肢もあるでしょう。
しかし、いずれ、上記の波は押し寄せます。

PI-RADS version 2は完璧とは言えませんが
今から慣れ親しんでおくことを
お勧めします。

昨日お話ししたように
全くPI-RADS に興味のきょの字もなかった泌尿器科医の先生が
長い間かかりましたが
PI-RADS version 2に準拠して
ダイナミック造影を出されるようになったように

良いと思われていることは
放射線読影医の 使命なのかもしれません。

申し込みは本日から 最終木曜日朝までです。

http://medicaldirect.jp/archives/5446

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お酒で、PI-RADS v2のためにダイナミック造影依頼に・・・

駅前のドトールより

イチロウです。

昨年放射線科の科内の
忘年会がありました。
ま、どこにでもある
忘年会です。

ちょっとだけ違うのは
科内の忘年会なのに

昔からの習慣か、
泌尿器科医 と 脳外科医 が
この会には参加してくださっています。

泌尿器科医は
IP や 結石破砕 など
脳外科医は
血管造影 など で
放射線技師との関わりが強いからです。

でも、他の科だって同じなのですが
多分 昔すべての科を誘っていたのに
誘いに応じてまめに来てくれる科
ということで 淘汰されて
放射線科の忘年会では基本的に招待する科として
2つの科だけが残ったのだと思います。

5-6年前の飲み会のときに
泌尿器科の部長の先生に
どうして前立腺癌のMRIで造影ダイナミックをしてくれないのか?
という話をしたことがあります。

部長先生はそのとき話を納得されて
その後は すべて前立腺は
やれる限り ダイナミック造影でオーダーされてきました。

でも部長の先生以外の
中堅クラス、若手 と 入れ替わって大学から
派遣されてこられるのですが
入れ替わるたびに
非造影のMRIしかオーダーしません。

読影レポートの中に
ここ2年くらいは
PI-RADS version 2 の話をまじえつつ
ダイナミックを推奨するような感じのことを
毎回 読影レポートでは言っているのですが
ある中堅の先生は
2年以上 非造影のままでした。

しかし・・・

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メルマガ読者の先生はこちらから

昨年の飲み会の時
来てくださった泌尿器科の先生がいらっしゃるテーブルで
かんぱーい なんてことをして
私のマジックなんかを披露していると・・・

6−7年目くらいの若い泌尿器科医が私のところに
やってきました。もちろん彼もこの1年間全く
造影検査をやってこられませんでした。

飲み会の席ではありますが熱心に
どうしてダイナミック造影が必要なのか? と
訪ねてこられたのです。
昨年からはもっとも感度、特異度が優れた
PI-RADS version 2に準拠するためには必要
具体的には カテゴリー3となった場合に必要となる
というお話と

最近では川崎医大の玉田先生がおっしゃっている
ダイナミック造影のみでしかわからない癌の存在の
お話をしました。

すると、なんと今年から
その若手の先生はダイナミック造影検査を入れて
くださるようになったのです。

もちろん読影時間は非造影時よりはかかってしまいますが
中途半端なレポートを記載してもやもやするより
とてもスッキリするようになりました。

ちなみにその時の放射線科の飲み会は
気がついたら2次会が泌尿器科の先生の2次会都なっており
大いにカラオケで盛り上がったというのも
人間関係を作るのに役に立ったことは
付け加えておきます。

世の中 時代がどんなに進化しても
face to face でノミニケーションするのが
一番ですね。

明日は、PI-RADS version 2に基づく放射線科医の読影に対する
米国の泌尿器科医の意見を述べたものを
まとめて話を致します。

以上イチロウでした。

PS.  昨日の十二指腸の第3部主体の壁肥厚の答えはなんでしょう?

添付画像 おさらい

CT: 十二指腸第2部から第3部にかけて著明な全周性の壁肥厚が見られ、口側
の十二指腸第2部、球部、胃の拡張が見られています。
MRI: 肥厚した壁の部分はT2WI では淡い高信号、T1WI では非特異的な低信号
拡散強調像では高信号、ADCマップでは中等度の信号域を示し、悪性リンパ腫には
見えません。より炎症が疑われます。

結局 十二指腸の生検材料では
軽度から中等度の慢性炎症細胞浸潤があり、細胞異形なし
とのことで、病理診断は 十二指腸炎 でした。

その後 生物摂取の聴取がされ、
IgEアニサキス抗体が 20.5UA/mlから その後、8.96と低下し
抗体価に短い間隔で動きが見られたことから
虫体の発見はなかったものの
アニサキス症 との確定診断に至ったようです。

参考ですが
“胃アニサキス症における血中IgE型アニサキス抗体測定の診断的意義
橘 眞理, 山本 泰朗 日本消化器病学会雑誌 急性 1986 年 83 巻 10 号 p. 2132-2138”

があります。

イチロウ拝

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十二指腸の壁が長い範囲で肥厚する時 第二弾 

駅前のドトールより
イチロウです。昨日70才台の○○の
胃、十二指腸の拡張と
その肛門側の十二指腸第三部の著明な壁肥厚の
画像を出しました。画像的には炎症ですが
一応、リンパ腫を除外したいので
MRIを施行していただきました。キー画像としては T1WI, T2WI, DWI, ADCmap でしょうか。
ほぼ目的はリンパ腫除外となると
後2者のシーケンスとなります。

********************
メルマガ読者の先生はこちらから
以下肥厚部分をCT, MRI キー画像 添付します。

さて、先生が主治医だったら
患者さんにどのような質問をするべきでしょうか?

放射線科医としてもそこまで
踏み込んで読影したいものです。

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さて、昨日から
PI-RADS についてお話しているんですが

http://medicaldirect.jp/blog/?p=574

の話を読んでみてください。

来週予定では2月9日に開催予定です。

募集は日曜日夜から
2月6日夜までとなります。
つまり2月3日~2月6日 の
まる3日間です。

よろしくお願い申し上げます。

実践的セミナーですので
ご期待下さい。

イチロウ拝

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十二指腸壁がやや長い範囲で肥厚した時考えること

駅前のドトールより
イチロウです。
先週は消化器関係のカンファランスがあり
興味深い(私だけかもしれませんが)
症例があったので
シェアーしたいと思います。
放射線科医として
読影内容として
おもしろいか? と言われると
どうかな? とはお思いますが
このような所見を見たときに
鑑別診断のひとつとして
知っておく、という点では重要です。
70才台の  女性ですが
腹痛と頻回の嘔吐で救急に
やってこられました。
その時はある病歴について
聴取されていませんでした。

依頼目的には

嘔吐 としか書かれていませんでした。
画像を見るとすぐに放射線科医でなくても
気づく所見があり
十二指腸第三部に著明な
壁肥厚が見られていますす。
CTの画像はこちら
その口側の十二指腸と胃の拡張が見られている
というだけですが
腫瘍たとえば悪性リンパ腫などとの鑑別を
しなければなりません。
十二指腸の悪性リンパ腫?
そうそういるものではありませんが
コンサルトにこられたので
MRIを推奨しました。
それについては明日以降に・・・
さて、いよいよ来週2月9日の土曜日に
ご好評だったにもかかわらずやっていなかった
EASY PI-RAD セミナー第四回の募集を行いたいと思います。
まずは、ビデオをみてください。
イチロウ拝
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日本一遅い 新年あけましておめでとうございます。

駅前のドトールより
イチロウです。

さて、不定期で行なっていた
消化器カンファランスの予定が
決まったので
カレンダーに書き込もうと思っていると・・・

編集後記へ

***************

メルマガ読者の先生こちらから

あけましておめでとうございます。

さて、2019年平成最後の1月となりました。
2008年にmedicaldirect.jpをたちあげ
メルマガを同時に発行して
もう10年になります。

つまり平成最後の1月は
私にとっても超節目でもあります。

昨 年は 新たなセミナーを
2つ立ち上げることができましたが
絶対にやると言っていたことが
いくつもできずに終わりました。

ことしはそのいくつもできずに・・・
のうち3つは絶対にやるぞ
と思っています 。

その3つについては秘密ですが

さて、年末読影室の掃除をしていて
以前 D社の方がまめに持ってきて
下さっていた 胸部の珍しい疾患を集めた
症例集のようなものを見つけました

その中にはBHDがの話が乗っていましたので
ここにそのなかのエキスパートの先生かたの話を
ピックアップしておきます。

BHDは Birt-Hogg-Dube 症候群の事 3人の医師の名前から命名
多発の肺の嚢胞性病変 で
LAM(リンパ脈管筋腫症 lymphangioleiomyomatosis),
LCH(Langerhans cell histiocytosis:LCH)など
との鑑別で上がってくる

鼻を中心とした黄白色の小丘疹
反復する気胸と多発肺嚢胞
嫌色素性型の腎癌(50歳以下発症、多病巣)

という3つの特徴を有する

原因遺伝子 FLCN(フォリクリン遺伝子)の変異

今回は肺病変にフォーカスして述べると
興味深いことを述べられていました。

LAM と  BHD の嚢胞の形状と分布です。
LAMは 転移によって嚢胞が肺に形成される腫瘍性の疾患であり
類円形の嚢胞が基本的にランダムパターンで
両肺の上部から、下部まで、かつ内層から外層まで
特別な偏りなく分布する
(ちなみに腎病変は、腎血管筋脂肪腫)

のに対して
BHD の嚢胞は一見異常所見がない肺野で
心臓の周り、縦隔側、肺底区あるいは中枢側の太い血管に沿って見られ
大小不同でかなり大きいものもあり、円形ではなく不整形である。

また、肺Langerhans細胞組織球症(肺LCH)は

20~40歳を中心とした若年者にみられ、
男性にやや多く、90%以上は喫煙者
ですが、

嚢胞は両側上肺野優位に分布
晩期は嚢胞主体となるものの
その途中過程では 結節、空洞、壁厚嚢胞、壁薄嚢胞
などが混在する。
嚢胞の形態は様々で円形、分葉状
、分岐状、いびつな形状まで様々

というのが特徴となっている

以上 肺気腫ではない 嚢胞を呈する(間質性肺炎の嚢胞は除く)
代表的な LAM、BHD、LCH
の肺嚢胞の特徴を述べました。
その他の臨床的特徴も加味できれば
より正解に迫れることでしょう。

イチロウ でした。

出典:第57回臨床呼吸器カンファレンス 報告集 2014年3月
臨床画像 2015年9月号 主たる胸部CT所見による鑑別診断
より

**********

編集後記続き

な、ない!
カレンダーが無い
書き込めない自体に

今年でカレンダーの配布も最後ということで
昨年末 各社は行っていた気が
となると 最後の配布があったはず
と思って聞いてみ ると

国際製薬団体連合会(IFPMA)が2019年1月付で、
医療関係者へのポストイットやカレンダー、スケジュール帳など

「職場で使用するような販売物品などの提供」を世界的に禁止
することに決定したようなのです。

某社はそれを遵守。いち早く中止したとのこと

それ早く 言ってくれよー! と思ってしまいました。

それを受け
今年は読影室移転を機会に
壁掛けの 60インチのテレビを導入するので
そこにパソコンからGoogle かなにかの
カレンダーを映し出してスケジュールとしよう
と思いました。

新しいPACSが入ったら これは後で確認しようと
言う症例も 2週間先にアラート
と設定しておくと、忘れたそのころに
メッセージが出るような設定が出来るので
今までポストイットの山だった机周りがきれいに
なることが予測されます。

2019年は読影室からできるだけ紙を一掃する
ことを目標にしたいなあと思っています。

どれだけできるか・・・
何せプリター、コピー複合機は購入してしまったので・・・

PACS導入され、電子カルテになったのに
その後も紙が大量に溢れているのは
なぜなのか?
もう一度再考が必要なときに来て います。

ことしも1年よろしくお願いいたします。

イチロウ拝

PS. 2月2日 土曜日 第4回 PI-RADS セミナー(リアル)開催します。

次の予定は 2月23日 第3回 松本先生救急セミナー となっています。

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上部か下部消化管穿孔を見分ける方法として遊離ガスの位置は使える?使えない?

駅前のドトールより
イチロウです。

昨日深夜に
というか正確には
深夜にできないので

本日の早朝に応募を締め切らせていただきました。
松本先生救急セミナーご参加ありがとうございました。

さて、セミナーを受けるために必要な
4つのことを個別メールさせていただきましたが

いまだに3名の先生からお返事いただけていません。
本日中にご返事いただけると幸いです。
いただけない場合 受講のためのURLを送信できませんので
宜しくお願い申し上げます。

**********

さて、昨日 消化管穿孔の部位についての
上部、下部のどちらかかを
早めに知るだけでも
役に立つと思いますが

実はそれからあとに
反対論文が出 ています。

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ブログからの先生はこちらから

情報は、平等にしなければいけないので
ここに ご提示いたします。

腹腔内遊離ガスの位置で見分けるというのは
できない あくまで参考ですよ
というものです。

Choi AL, et al.
What determines the periportal free air, and ligamentum teres and falciform ligament signs on CT:
can these specific air distributions be valuable predictors of gastroduodenal perforation?
Eur J Radiol. 2011 Feb;77(2):319-24.

消化管穿孔の開腹術前に診断CTスキャンを受けた93人の患者が対象
腹腔内遊離ガスの分布は
直接の強力な所見である胃壁や十二指腸壁の限局性欠損、胃や十二指腸球部に近接した消化管外の
集簇した空気、胃や十二指腸壁の肥厚 などと比べて

上部か下部消化管穿孔なのかを鑑別するためにどれくらい役に立つのかの検討です。
遊離ガスの位置で上部消化管穿孔と言えるための遊離ガスの分布で
使えるのは 肝鎌状靭帯の空気のみだったというのです。

結論的には
CT上の消化管穿孔部位の予測は腸穿孔部を強く予測する因子の存在
(胃壁や十二指腸球部壁の限局性の欠損、胃や十二指腸球部に非常に
近接した消化管外の集簇する空気、そして胃や十二指腸の壁肥厚)に
基づくべきであり、そして門脈周囲、円靭帯、そして肝鎌状靭帯の遊離ガスの分布
については補完的なものとして考えるべきである。

ということでした。

なので、やはり直接所見を探すことが重要ということです。
ただ、遊離ガスが肝鎌状靭帯にあるのを発見したら
まずは 上部消化管の穿孔部位を丹念に探そう! という感じで
いいのかもしれません。

以上 消化管穿孔の上部
か 下部かを見分ける所見がどこまで使えるか
特に遊離ガスの分布というか位置は役に立つのか について検討した
2つの論文をご紹介しました。

以上 イチロウでした。

PS.
さて、セミナーを受けるために必要な
4つのことを個別メールさせていただきましたが

いまだに3名の先生からお返事いただけていません(2018年12月27日)。
本日中にご返事いただけると幸いです。
いただけない場合 受講のためのURLを送信できませんので
宜しくお願い申し上げます。

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フリーエアーの位置から上部あるいは下部消化管穿孔かをいいあてる方法?

駅前のドトールではなく
病院の読影室より

イチロウです。

本日 夜 松本先生セミナー
の受付を終了します。

約3時間のセミナー(休憩あり)
プラス
セミナー全容の PDF すべての内容は
著作権上は お渡しできませんが
できるだけの範囲でお渡しします。

さらに 特典として
イチロウが補足症例 として 松本先生
Top 10 をさらに掘り下げてご提供

ただし、特典ご提供時期については
2019年1月中旬頃
となります。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

さて、昨日の症例について
消化管穿孔が 上部なのか下部なのかは 重要ですが
フリーエアーの位置からそれを判断できないか?
ということで論文が出ています。

まずは、Cho HS, et al. の
Distinction between upper and lower gastrointestinal perforation:
usefulness of the periportal free air sign on computed tomography.
Eur J Radiol. 2009 Jan;69(1):108-13.

であり、
PPFAの有用性について話しています。
PPFAとは?

periportal free air sign の事で
30か月間に外科的に証明された消化管穿孔を有する53人の
連続した患者の腹部CT画像 の検討で得られました。

PPFA徴候は、上部消化管穿孔を有する30人中28人(93%)の
患者に見られたが、下部消化管穿孔を有する23人中わずか
8人(35%)の患者にのみ見られた(p <0.0001)。

類似した肝鎌状靭帯や円靭帯の空気とも対比がされ

結局PPFA sign は多変量ロジスティック回帰分析によって
唯一の
上部消化管下部穿孔と下部消化管穿孔の区別に役立つことがある
有用な所見です。
この徴候が見られる場合は、
上部消化管穿孔が強く推奨されます。

という所見でした。

多分、ご存知の所見かもしれません。

さて、松本先生のセミナー締め切りまじかです。
http://medicaldirect.jp/archives/5649

以上イチロウ でした。

**********

発行責任者 イチロウ
発行会社  メディカルダイレクト出版(株)

配信停止ボタン URL 以下をクリックすると配信解除のためのページに飛びます。
https://plus.combz.jp/connectFromMail/leave/hqhq9766

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松本先生セミナー本日締め切り予定 昨日の問題回答

駅前のドトールより

イチロウです。

さて、昨日 夜から
松本先生救急画像診断セミナーを
受付開始しました。締め切りは26日 水曜日

昨日の問題については

70歳代の女性 下腹部痛で
来られ、

フリーエアーは少ないものの見られるので
消化管穿孔ということはすぐわかります。

しかし、どこが穿孔したか?については
非常に難しく・・・

**********

メルマガ読者の先生はこちらから

選択肢は
①胃
②十二指腸球部
③十二指腸第2−3部
④空腸
⑤回腸
⑥右側結腸
⑦左側結腸
⑧S状結腸
⑨直腸

のうち めくって行って
上部消化管の可能性が薄い とお感じになると思います。
胃穿孔の場合、いつもではないですが
結構 胃に空いた穴とその周辺の強い脂肪織濃度上昇が有り
比較的わかりやすいですし

十二指腸穿孔もその付近にフリーエアーが絶対ではないですが
あることがありますし
周囲脂肪織濃度上昇も生じます。

小腸穿孔に関しては除外診断的になりますので
まず、下部つまり大腸穿孔を探します。

すると下腹部腸間膜の脂肪織がやたら汚いことに気づきます。
よし! 大腸穿孔だと思い
いわゆる Dirty mass を探します。 しかし、、、
それが見つからない

その代わり左側腹部に限局性液体貯留が複数箇所見られ


下行結腸壁の著明な肥厚が見られ

それは
連続してS状結腸壁から直腸壁にまで達しています。

また、骨盤腔右側には膿瘍を疑わせる被包化された液体貯留
が認められます。

後腹膜にガスがある点から


腹膜反転部より下方の直腸かなとも思わせます。

結局 読影としては S状結腸か直腸の穿孔と
いうかもしれません。

最終的に手術が施行され

上部消化管、小腸の穿孔は無し
穿孔部位は見つけられず、可能性の高い
直腸を切断し、人工肛門を造設することとした。
と術記録にあり、術中は穿孔部位は同定できませんでした。

結局は  II型直腸癌で 6x4cm程度の大きさのがあり
深達度 SE  で腫瘍部で全層性の腸管壁脱落ありとのことで
直腸癌により 直腸穿孔 となりました。

以上 イチロウでした。

******

さて、24日夜より 松本先生年末セミナーの
申し込みを受けています。
年末に 最後のお勉強をしておくのはいかがでしょうか?

イチロウはセミナーには登場しませんが
最初と 最後で ちょっとだけ声は出ます。

今回の特典は 3時間セミナーの PDF
イチロウの追加特典 としてセミナー内で出てくる
松本先生の言われている Top 10 の疾患を掘り下げて
症例提示した PDF を提供します。

締め切りは本日夜 予定 です。

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さて、問題です。外科医も苦労した症例 松本先生セミナー受付開始

駅前のイチロウです。

あ、間違えました。

ドトールより イチロウです。

さて、今日は7X 歳女性 2日前から下腹部痛を主訴に
近医を受診した患者様

便秘症に対して 浣腸を施行後疼痛が増悪し
当院受診されました。

既往歴として 虫垂炎、子宮内膜症の手術

があります。

*************

メルマガ読者はこちらから

今日はいきなり症例問題で恐縮です。

症例の画像は 動画ですが 横断像、冠状断像、矢状断
の順に提示します。



 

問題としては

どこから穿孔したのか?
です。

選択肢は
①胃
②十二指腸球部
③十二指腸第2−3部
④空腸
⑤回腸
⑥右側結腸
⑦左側結腸
⑧S状結腸
⑨直腸

つまりある程度ピンポイントで言えますか?

ということです。

あと、コンサルトにきたのが救急医であれば、彼らに治療についてなんというか
①「保存的で大丈夫です。」
②「直ちに手術が必要と思います。外科医にすぐ連絡してください。」
③「一応、保存的ですしょうけれど、外科医には相談しておいたほうがいいでしょう。」

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松本先生の音声 7、8回をお聞きになり
7, 8回の音声


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