お酒で、PI-RADS v2のためにダイナミック造影依頼に・・・

駅前のドトールより

イチロウです。

昨年放射線科の科内の
忘年会がありました。
ま、どこにでもある
忘年会です。

ちょっとだけ違うのは
科内の忘年会なのに

昔からの習慣か、
泌尿器科医 と 脳外科医 が
この会には参加してくださっています。

泌尿器科医は
IP や 結石破砕 など
脳外科医は
血管造影 など で
放射線技師との関わりが強いからです。

でも、他の科だって同じなのですが
多分 昔すべての科を誘っていたのに
誘いに応じてまめに来てくれる科
ということで 淘汰されて
放射線科の忘年会では基本的に招待する科として
2つの科だけが残ったのだと思います。

5-6年前の飲み会のときに
泌尿器科の部長の先生に
どうして前立腺癌のMRIで造影ダイナミックをしてくれないのか?
という話をしたことがあります。

部長先生はそのとき話を納得されて
その後は すべて前立腺は
やれる限り ダイナミック造影でオーダーされてきました。

でも部長の先生以外の
中堅クラス、若手 と 入れ替わって大学から
派遣されてこられるのですが
入れ替わるたびに
非造影のMRIしかオーダーしません。

読影レポートの中に
ここ2年くらいは
PI-RADS version 2 の話をまじえつつ
ダイナミックを推奨するような感じのことを
毎回 読影レポートでは言っているのですが
ある中堅の先生は
2年以上 非造影のままでした。

しかし・・・

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昨年の飲み会の時
来てくださった泌尿器科の先生がいらっしゃるテーブルで
かんぱーい なんてことをして
私のマジックなんかを披露していると・・・

6−7年目くらいの若い泌尿器科医が私のところに
やってきました。もちろん彼もこの1年間全く
造影検査をやってこられませんでした。

飲み会の席ではありますが熱心に
どうしてダイナミック造影が必要なのか? と
訪ねてこられたのです。
昨年からはもっとも感度、特異度が優れた
PI-RADS version 2に準拠するためには必要
具体的には カテゴリー3となった場合に必要となる
というお話と

最近では川崎医大の玉田先生がおっしゃっている
ダイナミック造影のみでしかわからない癌の存在の
お話をしました。

すると、なんと今年から
その若手の先生はダイナミック造影検査を入れて
くださるようになったのです。

もちろん読影時間は非造影時よりはかかってしまいますが
中途半端なレポートを記載してもやもやするより
とてもスッキリするようになりました。

ちなみにその時の放射線科の飲み会は
気がついたら2次会が泌尿器科の先生の2次会都なっており
大いにカラオケで盛り上がったというのも
人間関係を作るのに役に立ったことは
付け加えておきます。

世の中 時代がどんなに進化しても
face to face でノミニケーションするのが
一番ですね。

明日は、PI-RADS version 2に基づく放射線科医の読影に対する
米国の泌尿器科医の意見を述べたものを
まとめて話を致します。

以上イチロウでした。

PS.  昨日の十二指腸の第3部主体の壁肥厚の答えはなんでしょう?

添付画像 おさらい

CT: 十二指腸第2部から第3部にかけて著明な全周性の壁肥厚が見られ、口側
の十二指腸第2部、球部、胃の拡張が見られています。
MRI: 肥厚した壁の部分はT2WI では淡い高信号、T1WI では非特異的な低信号
拡散強調像では高信号、ADCマップでは中等度の信号域を示し、悪性リンパ腫には
見えません。より炎症が疑われます。

結局 十二指腸の生検材料では
軽度から中等度の慢性炎症細胞浸潤があり、細胞異形なし
とのことで、病理診断は 十二指腸炎 でした。

その後 生物摂取の聴取がされ、
IgEアニサキス抗体が 20.5UA/mlから その後、8.96と低下し
抗体価に短い間隔で動きが見られたことから
虫体の発見はなかったものの
アニサキス症 との確定診断に至ったようです。

参考ですが
“胃アニサキス症における血中IgE型アニサキス抗体測定の診断的意義
橘 眞理, 山本 泰朗 日本消化器病学会雑誌 急性 1986 年 83 巻 10 号 p. 2132-2138”

があります。

イチロウ拝

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十二指腸の壁が長い範囲で肥厚する時 第二弾 

駅前のドトールより
イチロウです。昨日70才台の○○の
胃、十二指腸の拡張と
その肛門側の十二指腸第三部の著明な壁肥厚の
画像を出しました。画像的には炎症ですが
一応、リンパ腫を除外したいので
MRIを施行していただきました。キー画像としては T1WI, T2WI, DWI, ADCmap でしょうか。
ほぼ目的はリンパ腫除外となると
後2者のシーケンスとなります。

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以下肥厚部分をCT, MRI キー画像 添付します。

さて、先生が主治医だったら
患者さんにどのような質問をするべきでしょうか?

放射線科医としてもそこまで
踏み込んで読影したいものです。

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さて、昨日から
PI-RADS についてお話しているんですが

http://medicaldirect.jp/blog/?p=574

の話を読んでみてください。

来週予定では2月9日に開催予定です。

募集は日曜日夜から
2月6日夜までとなります。
つまり2月3日~2月6日 の
まる3日間です。

よろしくお願い申し上げます。

実践的セミナーですので
ご期待下さい。

イチロウ拝

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十二指腸壁がやや長い範囲で肥厚した時考えること

駅前のドトールより
イチロウです。
先週は消化器関係のカンファランスがあり
興味深い(私だけかもしれませんが)
症例があったので
シェアーしたいと思います。
放射線科医として
読影内容として
おもしろいか? と言われると
どうかな? とはお思いますが
このような所見を見たときに
鑑別診断のひとつとして
知っておく、という点では重要です。
70才台の  女性ですが
腹痛と頻回の嘔吐で救急に
やってこられました。
その時はある病歴について
聴取されていませんでした。

依頼目的には

嘔吐 としか書かれていませんでした。
画像を見るとすぐに放射線科医でなくても
気づく所見があり
十二指腸第三部に著明な
壁肥厚が見られていますす。
CTの画像はこちら
その口側の十二指腸と胃の拡張が見られている
というだけですが
腫瘍たとえば悪性リンパ腫などとの鑑別を
しなければなりません。
十二指腸の悪性リンパ腫?
そうそういるものではありませんが
コンサルトにこられたので
MRIを推奨しました。
それについては明日以降に・・・
さて、いよいよ来週2月9日の土曜日に
ご好評だったにもかかわらずやっていなかった
EASY PI-RAD セミナー第四回の募集を行いたいと思います。
まずは、ビデオをみてください。
イチロウ拝
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日本一遅い 新年あけましておめでとうございます。

駅前のドトールより
イチロウです。

さて、不定期で行なっていた
消化器カンファランスの予定が
決まったので
カレンダーに書き込もうと思っていると・・・

編集後記へ

***************

メルマガ読者の先生こちらから

あけましておめでとうございます。

さて、2019年平成最後の1月となりました。
2008年にmedicaldirect.jpをたちあげ
メルマガを同時に発行して
もう10年になります。

つまり平成最後の1月は
私にとっても超節目でもあります。

昨 年は 新たなセミナーを
2つ立ち上げることができましたが
絶対にやると言っていたことが
いくつもできずに終わりました。

ことしはそのいくつもできずに・・・
のうち3つは絶対にやるぞ
と思っています 。

その3つについては秘密ですが

さて、年末読影室の掃除をしていて
以前 D社の方がまめに持ってきて
下さっていた 胸部の珍しい疾患を集めた
症例集のようなものを見つけました

その中にはBHDがの話が乗っていましたので
ここにそのなかのエキスパートの先生かたの話を
ピックアップしておきます。

BHDは Birt-Hogg-Dube 症候群の事 3人の医師の名前から命名
多発の肺の嚢胞性病変 で
LAM(リンパ脈管筋腫症 lymphangioleiomyomatosis),
LCH(Langerhans cell histiocytosis:LCH)など
との鑑別で上がってくる

鼻を中心とした黄白色の小丘疹
反復する気胸と多発肺嚢胞
嫌色素性型の腎癌(50歳以下発症、多病巣)

という3つの特徴を有する

原因遺伝子 FLCN(フォリクリン遺伝子)の変異

今回は肺病変にフォーカスして述べると
興味深いことを述べられていました。

LAM と  BHD の嚢胞の形状と分布です。
LAMは 転移によって嚢胞が肺に形成される腫瘍性の疾患であり
類円形の嚢胞が基本的にランダムパターンで
両肺の上部から、下部まで、かつ内層から外層まで
特別な偏りなく分布する
(ちなみに腎病変は、腎血管筋脂肪腫)

のに対して
BHD の嚢胞は一見異常所見がない肺野で
心臓の周り、縦隔側、肺底区あるいは中枢側の太い血管に沿って見られ
大小不同でかなり大きいものもあり、円形ではなく不整形である。

また、肺Langerhans細胞組織球症(肺LCH)は

20~40歳を中心とした若年者にみられ、
男性にやや多く、90%以上は喫煙者
ですが、

嚢胞は両側上肺野優位に分布
晩期は嚢胞主体となるものの
その途中過程では 結節、空洞、壁厚嚢胞、壁薄嚢胞
などが混在する。
嚢胞の形態は様々で円形、分葉状
、分岐状、いびつな形状まで様々

というのが特徴となっている

以上 肺気腫ではない 嚢胞を呈する(間質性肺炎の嚢胞は除く)
代表的な LAM、BHD、LCH
の肺嚢胞の特徴を述べました。
その他の臨床的特徴も加味できれば
より正解に迫れることでしょう。

イチロウ でした。

出典:第57回臨床呼吸器カンファレンス 報告集 2014年3月
臨床画像 2015年9月号 主たる胸部CT所見による鑑別診断
より

**********

編集後記続き

な、ない!
カレンダーが無い
書き込めない自体に

今年でカレンダーの配布も最後ということで
昨年末 各社は行っていた気が
となると 最後の配布があったはず
と思って聞いてみ ると

国際製薬団体連合会(IFPMA)が2019年1月付で、
医療関係者へのポストイットやカレンダー、スケジュール帳など

「職場で使用するような販売物品などの提供」を世界的に禁止
することに決定したようなのです。

某社はそれを遵守。いち早く中止したとのこと

それ早く 言ってくれよー! と思ってしまいました。

それを受け
今年は読影室移転を機会に
壁掛けの 60インチのテレビを導入するので
そこにパソコンからGoogle かなにかの
カレンダーを映し出してスケジュールとしよう
と思いました。

新しいPACSが入ったら これは後で確認しようと
言う症例も 2週間先にアラート
と設定しておくと、忘れたそのころに
メッセージが出るような設定が出来るので
今までポストイットの山だった机周りがきれいに
なることが予測されます。

2019年は読影室からできるだけ紙を一掃する
ことを目標にしたいなあと思っています。

どれだけできるか・・・
何せプリター、コピー複合機は購入してしまったので・・・

PACS導入され、電子カルテになったのに
その後も紙が大量に溢れているのは
なぜなのか?
もう一度再考が必要なときに来て います。

ことしも1年よろしくお願いいたします。

イチロウ拝

PS. 2月2日 土曜日 第4回 PI-RADS セミナー(リアル)開催します。

次の予定は 2月23日 第3回 松本先生救急セミナー となっています。

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上部か下部消化管穿孔を見分ける方法として遊離ガスの位置は使える?使えない?

駅前のドトールより
イチロウです。

昨日深夜に
というか正確には
深夜にできないので

本日の早朝に応募を締め切らせていただきました。
松本先生救急セミナーご参加ありがとうございました。

さて、セミナーを受けるために必要な
4つのことを個別メールさせていただきましたが

いまだに3名の先生からお返事いただけていません。
本日中にご返事いただけると幸いです。
いただけない場合 受講のためのURLを送信できませんので
宜しくお願い申し上げます。

**********

さて、昨日 消化管穿孔の部位についての
上部、下部のどちらかかを
早めに知るだけでも
役に立つと思いますが

実はそれからあとに
反対論文が出 ています。

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ブログからの先生はこちらから

情報は、平等にしなければいけないので
ここに ご提示いたします。

腹腔内遊離ガスの位置で見分けるというのは
できない あくまで参考ですよ
というものです。

Choi AL, et al.
What determines the periportal free air, and ligamentum teres and falciform ligament signs on CT:
can these specific air distributions be valuable predictors of gastroduodenal perforation?
Eur J Radiol. 2011 Feb;77(2):319-24.

消化管穿孔の開腹術前に診断CTスキャンを受けた93人の患者が対象
腹腔内遊離ガスの分布は
直接の強力な所見である胃壁や十二指腸壁の限局性欠損、胃や十二指腸球部に近接した消化管外の
集簇した空気、胃や十二指腸壁の肥厚 などと比べて

上部か下部消化管穿孔なのかを鑑別するためにどれくらい役に立つのかの検討です。
遊離ガスの位置で上部消化管穿孔と言えるための遊離ガスの分布で
使えるのは 肝鎌状靭帯の空気のみだったというのです。

結論的には
CT上の消化管穿孔部位の予測は腸穿孔部を強く予測する因子の存在
(胃壁や十二指腸球部壁の限局性の欠損、胃や十二指腸球部に非常に
近接した消化管外の集簇する空気、そして胃や十二指腸の壁肥厚)に
基づくべきであり、そして門脈周囲、円靭帯、そして肝鎌状靭帯の遊離ガスの分布
については補完的なものとして考えるべきである。

ということでした。

なので、やはり直接所見を探すことが重要ということです。
ただ、遊離ガスが肝鎌状靭帯にあるのを発見したら
まずは 上部消化管の穿孔部位を丹念に探そう! という感じで
いいのかもしれません。

以上 消化管穿孔の上部
か 下部かを見分ける所見がどこまで使えるか
特に遊離ガスの分布というか位置は役に立つのか について検討した
2つの論文をご紹介しました。

以上 イチロウでした。

PS.
さて、セミナーを受けるために必要な
4つのことを個別メールさせていただきましたが

いまだに3名の先生からお返事いただけていません(2018年12月27日)。
本日中にご返事いただけると幸いです。
いただけない場合 受講のためのURLを送信できませんので
宜しくお願い申し上げます。

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フリーエアーの位置から上部あるいは下部消化管穿孔かをいいあてる方法?

駅前のドトールではなく
病院の読影室より

イチロウです。

本日 夜 松本先生セミナー
の受付を終了します。

約3時間のセミナー(休憩あり)
プラス
セミナー全容の PDF すべての内容は
著作権上は お渡しできませんが
できるだけの範囲でお渡しします。

さらに 特典として
イチロウが補足症例 として 松本先生
Top 10 をさらに掘り下げてご提供

ただし、特典ご提供時期については
2019年1月中旬頃
となります。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

さて、昨日の症例について
消化管穿孔が 上部なのか下部なのかは 重要ですが
フリーエアーの位置からそれを判断できないか?
ということで論文が出ています。

まずは、Cho HS, et al. の
Distinction between upper and lower gastrointestinal perforation:
usefulness of the periportal free air sign on computed tomography.
Eur J Radiol. 2009 Jan;69(1):108-13.

であり、
PPFAの有用性について話しています。
PPFAとは?

periportal free air sign の事で
30か月間に外科的に証明された消化管穿孔を有する53人の
連続した患者の腹部CT画像 の検討で得られました。

PPFA徴候は、上部消化管穿孔を有する30人中28人(93%)の
患者に見られたが、下部消化管穿孔を有する23人中わずか
8人(35%)の患者にのみ見られた(p <0.0001)。

類似した肝鎌状靭帯や円靭帯の空気とも対比がされ

結局PPFA sign は多変量ロジスティック回帰分析によって
唯一の
上部消化管下部穿孔と下部消化管穿孔の区別に役立つことがある
有用な所見です。
この徴候が見られる場合は、
上部消化管穿孔が強く推奨されます。

という所見でした。

多分、ご存知の所見かもしれません。

さて、松本先生のセミナー締め切りまじかです。
http://medicaldirect.jp/archives/5649

以上イチロウ でした。

**********

発行責任者 イチロウ
発行会社  メディカルダイレクト出版(株)

配信停止ボタン URL 以下をクリックすると配信解除のためのページに飛びます。
https://plus.combz.jp/connectFromMail/leave/hqhq9766

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松本先生セミナー本日締め切り予定 昨日の問題回答

駅前のドトールより

イチロウです。

さて、昨日 夜から
松本先生救急画像診断セミナーを
受付開始しました。締め切りは26日 水曜日

世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える救急画像診断力を鍛える方法

昨日の問題については

70歳代の女性 下腹部痛で
来られ、

フリーエアーは少ないものの見られるので
消化管穿孔ということはすぐわかります。

しかし、どこが穿孔したか?については
非常に難しく・・・

**********

メルマガ読者の先生はこちらから

選択肢は
①胃
②十二指腸球部
③十二指腸第2−3部
④空腸
⑤回腸
⑥右側結腸
⑦左側結腸
⑧S状結腸
⑨直腸

のうち めくって行って
上部消化管の可能性が薄い とお感じになると思います。
胃穿孔の場合、いつもではないですが
結構 胃に空いた穴とその周辺の強い脂肪織濃度上昇が有り
比較的わかりやすいですし

十二指腸穿孔もその付近にフリーエアーが絶対ではないですが
あることがありますし
周囲脂肪織濃度上昇も生じます。

小腸穿孔に関しては除外診断的になりますので
まず、下部つまり大腸穿孔を探します。

すると下腹部腸間膜の脂肪織がやたら汚いことに気づきます。
よし! 大腸穿孔だと思い
いわゆる Dirty mass を探します。 しかし、、、
それが見つからない

その代わり左側腹部に限局性液体貯留が複数箇所見られ


下行結腸壁の著明な肥厚が見られ

それは
連続してS状結腸壁から直腸壁にまで達しています。

また、骨盤腔右側には膿瘍を疑わせる被包化された液体貯留
が認められます。

後腹膜にガスがある点から


腹膜反転部より下方の直腸かなとも思わせます。

結局 読影としては S状結腸か直腸の穿孔と
いうかもしれません。

最終的に手術が施行され

上部消化管、小腸の穿孔は無し
穿孔部位は見つけられず、可能性の高い
直腸を切断し、人工肛門を造設することとした。
と術記録にあり、術中は穿孔部位は同定できませんでした。

結局は  II型直腸癌で 6x4cm程度の大きさのがあり
深達度 SE  で腫瘍部で全層性の腸管壁脱落ありとのことで
直腸癌により 直腸穿孔 となりました。

以上 イチロウでした。

******

さて、24日夜より 松本先生年末セミナーの
申し込みを受けています。
年末に 最後のお勉強をしておくのはいかがでしょうか?

イチロウはセミナーには登場しませんが
最初と 最後で ちょっとだけ声は出ます。

今回の特典は 3時間セミナーの PDF
イチロウの追加特典 としてセミナー内で出てくる
松本先生の言われている Top 10 の疾患を掘り下げて
症例提示した PDF を提供します。

締め切りは本日夜 予定 です。

世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える救急画像診断力を鍛える方法

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さて、問題です。外科医も苦労した症例 松本先生セミナー受付開始

駅前のイチロウです。

あ、間違えました。

ドトールより イチロウです。

さて、今日は7X 歳女性 2日前から下腹部痛を主訴に
近医を受診した患者様

便秘症に対して 浣腸を施行後疼痛が増悪し
当院受診されました。

既往歴として 虫垂炎、子宮内膜症の手術

があります。

*************

メルマガ読者はこちらから

今日はいきなり症例問題で恐縮です。

症例の画像は 動画ですが 横断像、冠状断像、矢状断
の順に提示します。



 

問題としては

どこから穿孔したのか?
です。

選択肢は
①胃
②十二指腸球部
③十二指腸第2−3部
④空腸
⑤回腸
⑥右側結腸
⑦左側結腸
⑧S状結腸
⑨直腸

つまりある程度ピンポイントで言えますか?

ということです。

あと、コンサルトにきたのが救急医であれば、彼らに治療についてなんというか
①「保存的で大丈夫です。」
②「直ちに手術が必要と思います。外科医にすぐ連絡してください。」
③「一応、保存的ですしょうけれど、外科医には相談しておいたほうがいいでしょう。」

*****************

松本先生の音声 7、8回をお聞きになり
7, 8回の音声

保護中: 救急画像診断のエキスパート松本先生インタビュー音声7,8最終回


password: Matsuichi78

「世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える
救急画像診断力を鍛える方法」 のセミナーにご興味があれば

こちらのページにいってみてください。

世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える救急画像診断力を鍛える方法

締め切りは 26日夜です。

 

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院長とばったり会って、それができました。

駅前のドトールより
イチロウです。

来年、PACSが更新されます。
来年と言ってもほぼ期日は決まっていて
予定では2019年3月初めには
新PACSが動きます。

と同時に人員増員を見越して
読影室の移転も進めてきました。

事務方からは予算がないとのことで
部屋だけ少し広くなっても
超汚い壁、床、天井の新?読影室に
なりそうでした。

しかし、あることをきっかけに
動き出しました。

ブログへ

***********************************

メルマガ読者の先生はこちらから

新読影室の広さは  実は当初の計画では
もともと 5x15m  と言う広さでした。
しかし、「常勤2人には広すぎる」 と言う
クレーム(誰が言ったか?)から
5x10mに削れられてしまいました。

以下けづられたことの証拠画像:牢屋の柵

は他の部署との境界線(数週間後は壁)です。

すっかり意気消沈し、さらに
ボロボロの床、壁、天井、古〜い蛍光灯
(他の部署はほとんどLEDです)
と言う感じになりそうでした。しかし、

あることをきっかけに動きました。
ほぼ部屋の改修は諦めていた時
院長との予定面談がありました。
その時 とりあえず要望を言わせていただいたところ
「申請を出してみたら?」
と言われたのです

これは 管理者の会議で とりあえず揉んでやる
という意味でした。
しかし、管理者会議のメンバーで
読影室を新しくすることに興味のある先生は
お一人もいらっしゃいませんでした。

実は、申請は何度か事務方に要望は出していたので
もう一度 最後のトライだけはしてもいいかな と
思い、床、蛍光灯からLEDに変えること、さらに床改修
冷蔵庫やソファーなどの
申請をしてみました。

すると1週間後 朝、院長にたまたまお会いすると
「通りましたよ。◯◯万の予算でできるでしょ」とのお言葉
それから三日後、建設会社の方との面談
壁と 床の 色の決定となりました。

壁の色は以下 グリーンな感じです。 Sangetsu より引用

床はフローリング調の色となりました。

おそらく来月末には 新居にうつると思われます。
PACS と全てが揃ったら 画像をアップします。

と以上の話は イチロウのある意味私的な話で
興味はないかもしれませんから

一昨日の腎外傷の話に戻すと
すぐに TAE を行いました結果
以下の動画のように翌日のCTで止血が確認されました。

上段がTAE前、下段がTAE翌日

1週間後の画像は静止画像のみかつ単純CTのみ(1週間後は単純のみなので)

で恐縮ですが以下

今回は 適応 が非常に大事となりました。
つまり 画像診断 そのものが極めて重要だったわけです。

聖マリアンナ医科大学の救急の松本先生も
もともとご自分でも IVR をされていたようですが
今は、診断の重要性に より重きを置かれておられます。
(IVRが重要ではないということではなく、診断を
誤ると方向性全てが変わるのでそこがとても重要
という意味です)

その松本先生の講演を来週12/29 土曜日予定しています。
時間のあられる先生はぜひ
年末ではございますが 講義を受けられてはいかがでしょうか?

松本先生とのインタビュー(3回目、4回目)をまだ
ダウンロードされていない先生はこちら
彼の 人から好かれる人柄がわかります。

保護中: 救急画像診断のエキスパート松本先生インタビュー音声3,4

passwordは Matsuichi34

です。くれぐれもパスワードをお間違いになられないように
お願いいたします。

また、パスワードは順次変更するため、見れなくなる可能性があり

今 音声をお聞きになることをお勧めします。

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それをすると教授面談に間に合わない!

駅前のドトールより
イチロウです。

当日は教授との面談が
夕方に予定されていました。
早朝に教授へのプレゼンスライドを確認し
準備は万端だな
と自分にいいました。

朝の読影から
今日は早めに出るので
ちょっといつもよりアクセルを踏んでいました。

昼になり いつものように一定時間(20分程度)は
部屋で仮眠(私はpower nap と呼んでいます)をとっていました。

すると 後期研修医の A 君が珍しく
部屋のドアを ノックしてきました。
昼はエネルギーを充電するため
お互いに 休み時間を 邪魔しないとしている中

そのような行動にでるのは
極めて珍しいことです。

緊急かつ 彼では対処できないことなのだな
と 察知しました。
すぐに 自分の部屋をでて
CT室 というか読影室に向かいました。
(今まさにダイナミック造影CTを撮り終えていたからです)

読影室では
救急医が私のコメントを待っていました。

PACS上の画像をめくっていくと
明らかに ○○損傷となっていました。

*********

メルマガ読者はこちらから

患者は40才台の男性
糖尿病があり、既に 腎機能は廃絶し
透析を受けておられました。

画像は以下のようでした。

 

さて、先生はここでどうされますか?

私は、血腫は反対側に及んでおらず
後腹膜血腫だし
血行動態も安定しているので
一旦、様子見でいいのかなと思っていました。

そこに教授面談があるので
今日は早く出ないといけないので
今から 血管造影はむつかしいなという
バイアスが潜在的にかかっていたということは
嘘とは言えませんでした。

救急医はこれにより保存的治療でいいのかなと
考えていたと思います。
なので私の発言はかなり重大でした。

私の 記憶で保存的で良いと思っていたのですが、、、
念のため、新たにガイドラインは出ていないかを
確認することにしました。

実は、2016年にすでにガイドラインが
出ていたのです。
迂闊でした。

PDFで見ることが可能です。
http://www.urol.or.jp/info/guideline/data/19_renal_trauma_2016.pdf

それによれば、
腎損傷のTAEの適応について
P36 CQ12には TAEの適応について書かれていました。
普段 救命救急センターをかかわり合いの強い
あるいは IVRを担当している放射線科医の先生なら
当たり前の話なのでしょうが

そうでない先生は ご存知ないかもしれません。

TAE適応については

推奨グレードB で

生命を脅かすような循環動態を初期輸液で安定化出来ることが大前提である。
造影CTで造影剤の血管外漏出像(contrast extravasation)が認められたり、
血腫が広がっている場合はTAEの適応である。仮性動脈瘤は
受傷後どの時期においても生じることがあり破裂の危険性があるためTAEの適応である。
ただし、腎頸部血管損傷では基本的にTAEの適応にならない。

とありました。
や、やばい 後悔だけはしたくない!

とすぐに 救急医のところに飛んで行きました。
以前も、ご報告した 動脈出血で、苦労して血管造影を
行ったにもかかわらず 血管造影後の
CTの確認で 門脈からの出血であったことが判明
(血管造影前にはレトロスペクティブに見てもわかりませんでした)
した症例を紹介したと思います。

結局あの患者さんは手術で止血されましたが・・・

もし、今回TAEをやらなかったら後悔が残ると思いました。
救急医は 大学病院に送ってもいいですよとは
言ってくださったのですが
その搬送時間も 治療の遅れにつながったら と思い
循環器内科の予定症例を後に回って頂き TAEをすることにしました。

さて、先生ならガイドラインに沿って
当然 血管造影でしょうか?
それとも一旦様子見でしょうか?

ご意見のあられる先生お願いします。

以上 イチロウでした。

さて、12月29日 14:30−17:00 に
松本先生セミナーを開催いたします。
松本先生は 救急画像診断の世界では恐らく知らない先生は
いらっしゃらない と言うくらい有名な先生です。

世界を飛び回っていることもご存知だと思います。
その先生と9月にインタビューをしています。

彼とのインタビューは8回に分けて
無料で提供しています。

まずは、第一回、第二回 の音声をお聞きください。

保護中: 救急画像診断のエキスパート松本先生インタビュー音声1,2

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