駅前のドトールより
イチロウです。
まだ、PI-RADS による読影に
興味があるのに
アンケートに答えていない先生は
こちら
https://jp.surveymonkey.com/r/DX3C2YL
アンケート結果の一部としては
Q3. BI-RADSのみならず、PI-RADSと言う用語というか報告書のシステムも
存在すると初めて聞いてどう感じましたか? についての
フリーの回答では
依頼者(泌尿器科医)が希望されるなら、答えるのが仕事と思います。
勉強して、使ってみたい。
泌尿器科医が要求してくるなら仕方がない。
技師としては、撮像のポイントが分かっていい
などでした。
また、Q4 PI-RADSを現在実行していますか? については
泌尿器科からの依頼があり、やむなく記載しつつあります
全く知らない。
症例もなく行なっておりません。
マシンスペックで現実的に時間的に対応できる範囲で撮像している
などでした。
さて、先日PI-RADS v2 に関しての
ビデオをお見せしました。
まだご覧になられていない先生はこちら
http://medicaldirect.jp/blog/?p=570
本日は ちょっと面白いというか
そうだろうな と思われる最新論文のご紹介です。
AJR Am J Roentgenol. 2018 Jan;210(1):108-112.
Evidence-Based Reporting: A Method to Optimize Prostate MRI Communications
With Referring Physicians.
Magnetta MJ1, Donovan AL2, Jacobs BL3, Davies BJ3, Furlan A1.
なんですが
論文の目的としては
泌尿器科医と放射線科医の間のコミュニケーションを
改善する前立腺MRIレポートを最適化する
エビデンスベースの方法を開発するということですが
実際にはPI-RADS v2 をベースにした
放射線科の読影レポートがどれほど泌尿器科医との
間の共通言語になり、役に立ち、喜ばれているか
という検討です。
材料と方法:
PIRADS v2で作成前の病院でそれまで作成されていたレポート200件と
PI-RADS v2 にしたがって作成された
レポート100件 とがレトロスペクティブに検討された。
さらに、介入前後40例の報告書が2人の泌尿器科医によって評価され、
その一貫性、完全性、簡潔さ、明瞭性、放射線科医コンサルト、
および臨床的影響の6つの項目を
5ポイントスケールでスコア化 し
変数は、ANOVA、カイ二乗検定、
またはフィッシャー正確確率検定とで比較したのです。
結果:報告書の重要な要素は、
PI-RADSv2利用、病変によって列挙された所見、
関連する所見(前立腺外伸展、精嚢、および神経血管束浸潤)の陽性および陰性の有無
および少ない語数の報告であった。
介入後の報告では、すべての重要な尺度は、
平均報告語数を除いて統計的に改善
されたというものです。
泌尿器科医の5ポイントによる評価では
一貫性(介入前2.7、介入後、3.5)
完全性(介入前2.8、介入後、3.3 )
明快性(介入前2.9, 介入後3.3)
臨床的インパクト(介入前2.8, 介入後3.8)
といずれも介入前後で改善が見られ
放射線科医に説明してもらうために接触する必要性も減少
したようです。
結論:PI-RADS v2 による構造化された前立腺MRIレポートは、
報告された臨床的影響の増加によって示されるように、
依頼した泌尿器科医とのコミュニケーションの改善をもたらした
というもので、一言で言うとPI-RADS v2 をもとにした
構造化された読影レポートを
泌尿器科医 が受け取る際
もらってよかったなと思えるレポート になる
というものです。
我々放射線科医で (IVRの先生もそうでしょうけれど)
とくに読影主体にやっている先生は
読んでもらってなんぼです。
読んでもらえないレポートつまりは
人の役にたっていないレポートを
いくら発行したところで
自分が存在している意義がない
と感じてしまい
お金をもらっているだけという感覚になります。
やはり医療従事者である以上
Dr. の(結果的に患者の)役に立ちたいものです。
今日は以上です。おやすみ中読んでいただきありがとうございました。
明後日、月曜日には上記論文の中で
2人の泌尿器科医にたくさんの質問をしているので
その中で これは というものをピックアップする予定です。
アンケートの方よろしくお願いします。