上腹部の異物の写真 

駅前のドトールより
イチロウです。

昨日の症例
昼食後に激しい腹痛を訴えられ
腹部CTを施行し、
異物を十二指腸球部付近に発見され
内視鏡をやったのですが
内腔には何もありませんでした。

つまり異物は消化管外に存在していたようなのですが
では一体なんなの?
ですが、CTでわかるのは
金属とするにはメタルアーチファクトが乏しく
魚骨とするには濃度が高い

うーんと迷ってしまいます。
そこでコンサルト時に出した結論は
鳥の骨(見たことないのですが欧米では多い)としました。

CT画像は

でしたが、コンサルトが終わって
違和感を感じたので
単純写真を見ることにしました。
すると一瞬で考えが変わりました。

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以下  単純写真の画像は・・・

そうです。金属です。
(慌てて電話し、”金属” と訂正しました)
しかし、どうして金属が・・・
しかも細い金属の針金だったので
メタルアーチファクトが起こらなかったというわけです。

しかし、なぜこんな金属が体に・・・

ちなみに今回の腹痛との関連性はわかりませんが
少なくとも今回 この針金が穿通したわけではない
と思われます。理由は周囲の脂肪織等の変化が乏しすぎた
からです。

しかも、腹腔内遊離ガスもない
ただ、単純写真上は動いているように見えたので
手術してもらって除去した方が良い と思われました。

単純写真や時間が異なるCTでは移動しているように見えますが
実際には胃体網動脈近傍に強固に癒着していたようです。

画像から術前に我々が想像して言い当てることを
ある外科医は
”術前病理” と呼んでいました。

放射線科医は特に
開けた時 やっぱりそうだった と常に外科医から

言ってもらえるよう
経験値をあげるしかありません。

AIに負けないようにしたいものです。

でも、なぜこんな金属が腸管外に・・・
バーベQの網かなあ とも思ったのですが
その後カルテを見てても 由来について追求している
内容が書かれていなかったので残念です。

ちなみに術前には
①異物は金属です。細いと答えればさらによし
②腸管外に存在、今回穿通したわけではない
③今回の症状とは直接関連あるか微妙ですが、関連性は否定できない

と言えれば100点でしょうか?

ちなみに金属のその金属の写真 外科の先生お見せいただきありがとうございました。

以上 イチロウ 拝

ちなみに 鳥骨の報告は非常に少なく

阿 部 裕ら。鳥骨による小腸穿孔の1例
日臨外会誌 69(11),2897―2899,2008
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/69/11/69_11_2897/_pdf

鎌田和明ら。鳥骨異物の大腸穿通により発症した肝膿瘍の ₁ 例
日本消化器内視鏡学会雑誌 2017 年 59 巻 3 号 p. 296-297
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/59/3/59_296/_html/-char/ja

簑原沙和ら。穿孔部が自然閉鎖した鶏骨による小腸穿孔の 1 例
日臨外会誌 78( 5 ),1004―1007,2017
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/78/5/78_1004/_pdf/-char/en

特に最後の鳥骨
2012年 4 月中旬に手羽先を摂食し,翌日か
ら間欠的な腹痛を自覚した.という病歴
気をつけたいものです。CT引用図は以下

似てます。

Fig1より引用

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この異物は何?

駅前のドトールより
イチロウです。

昨日より松本先生セミナー募集開始中

世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える救急画像診断力を鍛える方法

先日
外科医が前日に腹痛でこられた
40才台男性患者の画像の
コンサルトにこられました。

まったく開腹歴がないのですが
右上腹部に何かがあるというのです。
それは一体なんなのか?
と聞いてきました。

昼ごはんを食べたのち上腹部膨満感と疼痛
痛みで動けないほどだったので救急要請したとのこと

一応、糖尿病の既往歴はあります。

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魚骨の穿孔を内科医師は疑い
外科医に委ねたようで、外科医から
コンサルト となった次第です。

症状の時はバーベキューをやっていたとか?
(やや不確かな情報です)
ですが・・・

さて、どんな異物? を想像するでしょうか?

①どんな異物? 魚骨、手術ペッツ(手術歴なしです)、金属?なんで?

②どこにある?

③今回の腹痛との関係は?

上記3つに答えないとコンサルテーションに対する答えになりませんよね

イチロウ拝

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松本先生セミナー子育てママ支援企画開始。出血症例の回答

駅前のドトールより
イチロウです。

今日は不規則な配信です。

松本先生セミナー申し込み開始しました。

今回子育てママ先生支援 セミナーです。

世界中から講演のオファーが絶えない エキスパートが教える救急画像診断力を鍛える方法

 

上記に興味のない先生は以下

昨日 緊急血管造影の話をしました。
早速 IVRの先生にご意見をいただき
ありがとうございました。

ちなみに イチロウは救急、緊急IVRに関しては
当院に来てから 何回か 出血治療で
コイルやゼルフォームを使ってはいたものの
肝臓の中枢側の血管の手術後の血管損傷に
IVRを行ったことはありませんでした。
一度PD後のGDA断端からの出血を止めに行ったことはありました
コイルが肝末梢に飛んでいってしまった経験があります。
とにかく百戦錬磨 ならず 数戦不慣磨 です。

え? マジでそんな人が今回のIVRやっていいの?
と思われるかもしれません。

実際・・・

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過去TACE 300件以上、外傷治療?件(両手で数えられる程度)、
Nonvascular IVR 50件未満
の件数(数字は印象です)で少ない方です。
ただ、そのほとんどがたった一人あるいは 指導者として
やってきたので

なんか今回の症例ならできそうだな と思いました。

方法も
①カバードステント あるいはステント + コイリング か
②ただ、コイルで詰めてしまう方法か? だったのですが

ちょうど循環器の先生がいらっしゃったので
もしかしたら ステント使うかもしれない場合は
お願いします。と 保険を作っておきましたが
6Fシースでやらないといけない と伺ったので
②を選択することにしました。

でも経験数が少ない不安を解消してくれたのは
技師さんでした。

いつも脳外科の動脈瘤コイリングについているアンギオ担当技師さんが
コイリングは難しくないですよ。と
使い方も簡単ですし、使えるように業者さんを呼びましょうか。
と言ってくださったので 駆けつけてくるまでに
作業を進めておこう と血管造影を進め、以下の
動画のようになりました。

動画は最近の症例のため削除しました。

動画が数日で削除される予定なので所見的には
4F のシース挿入、ラジフォーカスで4Fシェファードフックを総肝動脈まで進め
2マーカーのあるRESTAR 1.7F マイクロカテーテルを出血部位近くの肝動脈へ挿入
出血部位確認後、マイクロカテーテルを出血の穴の遠位まで持って行き
ディタッチャブルコイル を入れていきました。

このディタッチャブルコイルはストライカー社製の
Target coil です。
使い方は至って簡単で

①ガイドワイヤー形状となっているコイルを取り出す
ワイヤー形状の先端はコイルなのでプラスチックの
カバーがある程度の範囲なされています
尻尾の部分は金属製です。
②カバーのある部分を(止血弁装着後)子カテーテル側に挿入
ちなみにカバーは入り口に入れるだけで
実際は 中にある金属ガイドワイヤーもどき(先端がコイル)
を挿入していきます。
③金属ガイドワイヤー部分がちゃんと子カテーテルの中に入ったのち
カバー部分を抜去
金属ワイヤーだけになるのでそれをさらに挿入
ワイヤーについているゼブラ模様が子カテーテルの入り口まできたら
透視を初めて出します(つまりゼブラ模様まで透視せず入れて良い:被曝低減)

④透視を出すと、そろそろ親カテーテルを過ぎたあたりの子カテーテル内の
金属ワイヤー部分が見えるのでここからは慎重に進みます。
子カテーテルにはマーキングが2つついているので
先端のマーキングを出ればコイルが外に出たことを意味します。
コイル形状が見えるのでわかりますがマーキングの存在は重要
(この時はツーマーカーの意味がわからないですが・・・)

⑤コイルがいい状態で血管に出ればいよいよ ディタッチ(コイルリリース)です。
コイルがいい位置に出て、出ている形状も問題なし
と判断できたら、手前の2つ目のマーカーをコイルワイヤーの
1cm程度の線状マーキングが超える状況
(逆Tと呼んでますがどう見てもTに見えない)
(ティーティー兄弟に怒られます。)
となったら、いよいよ接離するための電気を流す必要があります。
それは下図の向かって右側のデバイスを使います。
コイルワイヤーの手前末梢をその中にぶちこみ、スイッチオンで切れます。

コイル挿入の一発目が非常に重要で
入れた瞬間飛んでっては困るのでそれがアンカーとなる必要があります。
昔あったコイル状のものでは飛んでいってしまう恐れが極めてありました。

これも進歩していて3次元形状に留置が可能(下図向かって左)
でアンカーができたので
その後は積み上げていくだけです。
血管系は2.5mm (拡大3DCT上測定)で
3mm, 6cm を一発目に使用しました。

 

という感じで言葉だけではわかりにくくく
ビデオに撮っておけばよかったと後悔しました。

以上は 大学でバリバリにやっている先生
IVRを日常やっておられる先生には簡単すぎる話でした。
ましてや IVRを専門医やられている先生には
うざすぎる話だったかもしれません。

でも、私は知っている けど あの人はそれを知らない
というのはよくあることです。
知らない先生には 少しはお役に立てかも知れません。
私は 次に行う時のための備忘録となりました。

以上 イチロウでした。
うざい メルマガならどんどん解除してくださいね。
お願いします。

もし、よかったら 松本先生セミナー
特に 子育てママ支援をするために 33時間のうちの
好きな時間で見れるようにしました。今週末つまり5月末土日
ご参加お待ちしています。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

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昼のまったり時間を打ち破る嵐

駅前のドトールより
イチロウです。

その日もいつと何も変わりなく
早朝から読影し ある程度たまっていた
読影がはけて
昼過ぎまでは順調だな
と思っていたところ

現同僚と昼食を食べ
まったりとした
時間を過ごしているときのこと

彼はそれをぶち破るように
でも淡々静かに
読影室に入って
来られました。

そのベテラン外科 Dr は
今朝とられた
画像を読んでほしいとのこと
でも、もうIVRは決まり的な
雰囲気でした。

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症例は50歳代の男性
胆のうCa.の手術を施行後
約20日間は経過していて
今朝はルーチン画像を撮影
(それまでは切迫したことの記載は
カルテにありません)
昼からドレーンチューブから血液が
引けてきたとのこと

それを聞いた瞬間
IVR は決定だなと察知しました。

しかし画像は朝撮影されたのに
なんで今頃 コンサルト?
と思った
私の顔をつきを読んだ
その外科医は

ドレーンから血が出てきたのは
さっきとのことをお話しになり
CT上出血源?を聞いてこられました。

CT画像は期限付きで下に提示しますが


画像を消去(提示は2日)した時のことを踏まえ
説明すると

胆嚢窩の切除された部位に
ドレーンが挿入されているのですが
そのドレーンと右肝動脈が
接触する部位で仮性動脈瘤を形成していました
CT撮影時は一瞬出血が止まっていたものと考えられます。

すぐに CT 室に電話して3D 画像を作ってもらうことにしました。
現 PACS でもすぐに3D 画像がで作れるのですが
私自身の3D操作が下手なために
うまく3D画像は作れませんでした。
(技師さんに感謝です)

出血部位は明瞭であり
すぐに血管造影となりました。
なにせ動脈から吹いているのですから。

さて、戦略なんですが
できれば IVRの Dr. コメントを
お願いできればと存じます。

血管造影については
IVR素人のわたしのを明日 日曜日提示しますね。

イチロウ拝

PS. さて、来週土曜日から日曜日にかけて
自分の都合の良い時間33時間以内のうちに

松本先生のセミナーが聞ける
子育てママ 優先 企画 をやりますね。

申し込みは 5月19日日曜日~5月23日木曜日夜まで

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胃が拡張し、なぜ穿孔するのか?

駅前のドトールより
イチロウです。

令和あけましておめでとうございます。
ただし、
令和となっても
私たちの生活はあまり変わらないものと
思います。

大事なのは
日々のコツコツでしょうか?

1㎜x365(1年)=365mm=36.5cmですから。

ただ、うまく成果を出せていない先生や
いつもやろうとして挫折してしまっている先生には
この元号明けは大チャンスですね。

さて、

先月平成最後の
消化器のカンファランスが終了しました。

その1例目をシェアしますね。
70歳代の男性
漢方系の食事におはまりの方

画像は非常にわかりやすく
胃の拡張所見が主体です。
十二指腸拡張がなく
原因が ○○であることはすぐにわかります。

その方が
重篤な状況で来院されました。
それは、、、

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画像を現状おみせできないのが残念ですが
腹腔内遊離ガスが明瞭であり
すぐに胃穿孔であることが判明

その原因として幽門側の胃壁の肥厚があり
同部が狭く、胃拡張をきたしていました
通常伸展の悪い側の 胃小彎側が破れるので
案の定

ECジャンクション近傍小彎で
7㎝程度にわたる 胃壁の欠損がみうけられます。
同時に胃壁にも空気がみられ
胃壁欠損部から空気が胃壁内に侵入したものと推察されます。
さらに、門脈ガスも見られ
直接所見がないので
推察になりますが

胃静脈系からの還流で胃壁のガスが
門脈に運ばれたのだと思います。

主病変にもどると
単なる 胃幽門側のMKが幽門側の狭窄をきたし
胃内圧が上昇して胃穿孔というものだと思いますが
胃がい いや 以外にもその報告は
(胃癌底からの破裂は1%程度あるようですが)
つまり胃癌が原因で胃が拡張し
内圧上昇に伴って破裂したのは
演者の調べた限りではなかったようです。
(イチロウも調べましたがありません)

通常は内圧が上がれば嘔吐
という正常に戻そうとする機序が発動するはずですが
内容物がかなり粘稠度が高かったことで
嘔吐に至れず、圧上昇に耐えきれず
胃破裂に至ったと考えられます。

以上 MK→胃幽門側狭窄→胃拡張→粘稠度高い胃内容物
→嘔吐に至れず→胃小彎側の穿孔
にいたった

胃癌潰瘍底ではなく、胃拡張、内圧上昇に伴い
胃小彎側に7cm 程度の穿孔を呈し、
胃壁内にガスが侵入し門脈に運ばれ
門脈ガスも呈した稀な症例

の提示でした。

胃癌 胃穿孔 で検索
英文はいいのがなかった ため
日本文
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/70/1/70_1_6/_pdf

胃癌穿孔に対する治療戦略(1988年~2005年の胃癌穿孔20例の検討)

から 豆知識

胃癌の穿孔の発生頻度は過去の文献上稀(0.08~3.6%)
ただし、胃穿孔のなかの癌の割合は26-32%と比較的高率
この文献上2,120例中20例で、1%程度
男女比 13:7、平均年齢70才(39~87才)
穿孔領域は L(下部)11、M(中部)7、U(上部)2例
癌の穿孔部位も M 領域,小彎側に多く,進達度も 全例 mp以深と文献上の記述と一致
切除例の癌の肉眼型は Borrmann 2と3が16例と80%を占める
組織型 低分化腺癌11例,中分化腺癌4例,印環細胞癌3例で,高分化腺癌 はなかった.
(過去文献は高分化あり)組織型と胃癌穿孔は一定の傾向がある とはいいがたい
ちなみに当院の症例は低分化がメイン の35x25mmの腫瘤 深達度はSE
短期の成績では19例(95%)で軽快退院、1例は手術死亡
長期の成績では 根治度A, B症例の5年生存率36%、根治度Cは全例1年以内に死亡
ちなみに
根治度A=癌の遺残(-)、根治度B=癌の遺残の有無が不明瞭、根治度C=癌の遺残(+)

以上 イチロウ拝

PS. 今月土曜日から日曜日にかけ 松本先生セミナー行います。

どういうことかというと

子育てママ優先 のご招待セミナーで、33時間の間に好きな時に

セミナーを分割して聞いていただけるというものです。

もちろんタイムブロッキングして まとめて4時間みっちり聞いてもよし

分割で聞いてもよしです。

この間に 松本先生の特典

そして今回、なんとか出来上がったイチロウ特典もお渡しします。

お渡しは日曜日中の何処かでお渡しできると思います。

 

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動脈瘤のみAI放射線科医登場!? 松本先生今日で締め切りです。

駅前のドトールより
イチロウです。

AIへの具体的な我々の関与の仕方
についてはまず
スピーカーのフェースブックに登録しろ
というのが 日曜日午前中のお話でした。

昨日、ご高名な元教授とお会いした結果
もし、AIに積極的に関与していく場合は
それが得意な会社と組むしかない
というお話でした。

私もそう思います。
個人の力ではかなり難しいです。

とりあえずご高名な元教授からご紹介いただいた
LPIXELの調査のために ITEM会場に向かいました。
パンフレットからそのブースはすぐに見つかりました。

さっ そくブース内に入ると

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メルマガ読者の先生はこちらから

今どきのひげを生やした
30代と思われる 担当者が近寄ってきました。

すぐに彼はAIの商品化に向けて
動いているので といって
脳動脈瘤の画像を見せてくれました。
以前のメルマガでも申し上げました通り
感度は90%とのことでした。

彼が商品を売り込んで来ようとしたので
それにストップをかけ
(先生すいません。商品について知りたかった
可能性もあり、そのことも聞いておくべきでした
でも必要ないと思います)

放射線科医がイニシアティブをとるには?
という視点で話してくれないか?
と持ちかけました。

すでに 東大、東京慈恵会医大、大阪市立大学、国立がん研究センター
と太いパイプを持ち、共同研究をやっている
とのこと

彼との話の中でもっとも重要な点が
教師画像を作る段階が非常に大変だ
と言うことです。

そういえば、私の友人のK先生の所にも
教師画像を無償で作って欲しいとのオファー
(無償で働かせるのだから、オファーというか
ボランティアのお願い)が同社からあったと
K先生は言っていました。

すでにK先生は教師画像の作成の点では
ある(ディープラーニングの論文を書いている)先生
に頼まれてやっていて
それがかなりの労力がかかるのを知っていたので
お断りしたそうです。

そのK先生は ハンズオンセミナーを受講されたようですが
とても 人間が読影しているレベルには
遠く及ばない 出来栄えだと言っていました。

つまり、今は話題性 で放射線科医をビビらせているだけで
(ビビらせているのが日常1件も読影をしないDR.?)
実際には 放射線科医が行っている
何百枚という画像の中から 異常を的確に拾い上げ
鑑別診断を挙げ、レポートを作成していく
と言う作業には程遠いし、
それを実装して日常診療において
放射線科医の診断の 助けになるか
と言う視点では No と言わざるをえません。

ちなみにK先生の話では もっともためになって腑に落ちたのが
放射線学会の 金曜日の午後に国立大ホールで
行われた 合同シンポジウムの
AIの世紀における放射線科医の未来 山田惠先生
の話だったそうです。

山田先生の話は 学会のホームページにいずれ
載るとのことでした。

以上 結論としては
AIは、放射線科医のレベルに現時点では遠く及んでいない
個別の病気の診断(例えば脳動脈瘤、結節検出)ではある程度のレベルはある
しかし、個々のこれらの診断ツールを入れたと言っても
(放射線科医の仕事は奪われるどころか)
仕事が早くなるとは思えず(むしろ変なのを拾い上げて仕事が遅くなる?)

実際の放射線科医あるいは臨床医が一人の患者様の
様々に出現する病気の全てを見つけ出して
報告書を書く と言うソフトウエアの実装には
程遠い状況
教師データを正確に入力しなければいけないが
(この正確さが結局ソフトウエアの診断能に響く)
あまりにつまらない仕事なのに専門性が高く

それをやってくれる人間がなかなか見つけにくい
(おばちゃんバイトにやってもらうわけにはいかないのです)
ビッグデータとして集めることも
患者情報であるがゆえに難しい

などなど で
現時点、そしておそらく何年も先まで
PACS 内に診断をしてくれるような 放射線科医ロボット
の出現は ないだろう

と思われるのです。
これはあくまで私と友人、知人などから得た知識なので
改めて、AIプロジェクトにすでに関わっている
京都府立医科大学の山田教授の話の内容が載るのを
待ちましょう。

以上 イチロウ でした。

PS. さて、粛々と私たちは 知識を得ていきましょう
AI には負けません!

松本先生のセミナー募集は 本日夜10:00まで。
追加 ダイジェスト動画アップしました。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

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私が階段を選択していなかったらその会社にはたどり着けません。

駅前のドトールより
イチロウです。

学会参加の最終日
つまり日曜日
AMの AIの話については
前回お話ししました。

その後 ランチョン会場に
向かったのですが、
AIの講演とランチョンとの間には
結構な 時間のあきがあったので
開場前にはほとんど人もまばらな状態
(まだ、11:00台) でした。

すると、右方にどこかで見た人物が
顔は知っていますが 2人きりでお話したことは
ありませんでした。

人見知りの私でも
わたしの興味深い分野(胸部)をご専門にされている
先生なので
もしかすると話が合うかと思い
勇気をもって話し掛けてみました。

こういう場合は、やはり共通点を見つける事が
もっとも重要ですね。

某がん関係の病院の 胸部専門の先生が
とてもいい先生で、彼はその先生に1日の外勤とはいえ
ならえることがとても幸せだと語っていました。

10数分後、ランチョンの順番待ちが始まったので
彼とは別れ、

その後 ランチョンの MRマンモグラフィの話を
お聞きしたのち廊下を歩いていると
超偶然なのですが
(このとき階段から降りる を選択していなかったら
お会いできなかったでしょう)

後姿からその人物だとすぐに分かったので
お声をかけさせていただきました。

*************************************
メルマガ読者の先生はこちらから

「お久しぶりです」
から始まり、今日のAMのAIセミナーの話をしました
すると すでにその事業には
乗り 出していた そのご高名な先生(元教授)に
お伺いすると

結局は、我々はソフトウエアなどの
開発はできないので
それが得意な会社と組むしかない

という事でした
個人では無理 なことは
私も認識していましたので
それに賛同し、ではどこと組むのか? というか
組んでいるのかお聞きすると・・・

LPIXEL という会社 を提示されました。
聞いたことがないので 最初は
えぬぴくせる と聞き間違えてしまいましたが
ねっとですぐに見つけることができました。

この会社は、東京大学大学院生命科学の修士課程を卒業した
島原 佑基(しまはら ゆうき)さんが
グリー、KLabなどの会社勤めを経た後
他の2人のメンバーと2014年に創業した会社ですので
創業5年しか経過していません。
彼は、経済産業省の「始動 Next Innovator 2015」に
選抜された実績をお持ちのようです。

2018年には30億円の資金調達を果たし
医療画像解析支援事業に積極的に乗り出している会社です。

そこまでは その時は調べていなかったイチロウは
とりあえず
今回の ITEM に出店しているだろうと思い
さっそく調査に出掛けてみました。

続く。

イチロウ拝

松本先生のセミナー ダイジェスト動画アップしました。
また、本日水曜日で ディスカウントは終了しますので
ご注意ください。3本目の動画は本日夜アップします。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

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松本先生セミナー 募集開始 AIの真実? 1.

駅前のドトールより
イチロウです。

松本先生セミナー 募集開始
今週末なのでお早めに。
http://medicaldirect.jp/archives/5649

第78回日本医学放射線学会総会が終了しました。
今回はAIを自分のテーマで
駆けずり回りました。

早朝 奇しくも
AIについては結構講演をされている
某大学の K Dr.とお会いしました。
この時は K Dr.の講演される
なぜ学ぶ、さてどう学ぶ? について

講演時間が 教育講演とかぶるんですよ
みたいな話をして終わってしまいました。
彼は全く気にもとめておらず
そんなはずないですよ。 と言っていたのですが・・・

私はタイムテーブルを見ても
どう見ても重なるぞ! と思っていたので
えらい先生だから教育講演はあまり聞かないし
主催者側だから 気がづいていないのかも
と思っていました。そこはそれで終わったのです。

その後、朝の教育講演 呼吸器3を
満足して終了後 結構並んでいるだろう と思い
315の方向へ歩いていると
大行列が・・・
この行列は一体

*******************

メルマガ読者の先生はこちらから

出ましたまた、100人x2列の行列が
ここまでひどいとは思っていませんでしが
他にあまり聞きたいものがないというのも理由のひとつだったのでしょう。

内容的には現状を知るにはよかったのかもしれませんが
イチロウのように もっと深く
絡んでいこうと考えている人間からは
かなり物足りない内容となりました。

今からAIに関わらないとやばいぞ という話の割には
日々の忙しい臨床の中でどのように実際に絡んでいくのか
ということは全くと言っていいほど述べられていませんでした。
簡単なんだよ という話とはかけ離れており
エクセル の難しい部分を知っていかないとまずい
という感じでした。

えっ? そこから??? ですよね。

要するにすでにエキスパートとなっている人の話に

ありがちな
自分たちができるから あなたもできるでしょ
というようなロジックです。

しかし、それを専門に日常送ることのできる人間と
日々読影に忙しい状況の人間とは
それに使える時間が圧倒的に違うのです。

まずこのセミナーでは 具体的なCT, MRIの画像が
全く出てこなかったことです。
そして、私たちいわゆるAI素人かつ忙しい人間が
日常それに触れていって、例えば、院内で
イニシアティブをとるにはどうしたらいいのか?
については全く話されていませんでした。

エクセルの使い方(AIについてはここかららしい)

からなんてやってられますか?
それを専門としていく人の話でしょう。

その後、セミナー終了後に

K先生を捕まえていろいろ上記の点を
問い詰めたのです。

結果、私たちAI素人が
日常 AIを実践していくのは難しい ということが
認識されました。

彼は私たちAI素人が全科リーダーとなって

画像に関するAIのイニシアティブをとるための
具体的なメソッドも持っていませんでした。

(Step1がかなりプリミティブな段階なのです)

失望としか言いようがありませんでした。

そして、本日昼以降に
AIに多分近いという人物にお会いしました。
その話はまた・・・

イチロウ拝

PS. AI なんて今は頼って  それが診断できるレベルには到達していない

状況です。(ちなみにT大と共同で研究をやるベンチャーである Lpixel

のお兄さんとお話ししたところ、単純な動脈瘤で90%の感度らしいです。

でも、研修医でもわかるような単純な形状の画像でさえ10%は見落とすと

言うことです)

我々が日常 今やらなければならないことはたっぷりあります。

松本先生セミナー 募集します。

こちら http://medicaldirect.jp/archives/5649

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教育講演 呼吸器2までは順調でしたが・・・

駅前のドトールより
イチロウです。

私の放射線学会参加1日目終了しました。
第一の感想は めちゃめちゃ人が増えた
です。

まず、駐車場に入るのに10台以上連なるなんて
ありませんでした。
私は今までは 朝7:00の駐車場が空いた瞬間に入っていたのですが
今までは私一人か 後ろか前に1台程度でしたから。

登録時もかなりの人数となっており、2列の順番待ちが
少なくとも100人づつは続いていたのではないでしょうか。
今までは パラパラ で 順番に並ぶなんて
感じではありませんでしたから。

私は、登録後まず ランチョンのチケットを取りに行きました。
チケットは AI関連ということで
キャノン(旧東芝)のAI搭載 CTを聞こうと思っていました。
実際はその”AI” というのは
私の考えていたこととはかなりかけ離れていましたが・・・

次に・・・

************************************************

メルマガ読者の先生はこちらから

教育講演18の呼吸器2を聞きに行きましたが
15分前なのにかなりの人数がすでに座っておられました。
次の行き場所が 国立大ホールで若干遠いため
出やすい入り口側の前から何番目かの真ん中(端は例により埋まっている)
におっさんに挟まれながら座りました。

内容は ①抗酸菌症 と  ②結節を呈する感染症 でした。
知っていることもありましたが
やはり、知っていることと、人に説明できること
は異なるので 真剣にメモしてきました。

例えば、結核は肺尖、上肺野を好むことを
ご存知だと思いますが
その理由として 酸素を必要とすることと
リンパドレナージが肺尖に少ない

なので、コウモリは 肺底区に結核病巣を生じ
寝たきりの人は腹側に結核病巣を呈しやすい
ということ。

下肺野に生じる結核は免疫の低下した人、糖尿病の人
に生じやすい。逆に糖尿病の20%に生じる
広範囲のコンソリデーションというパターンを取る

サルコイドーシスと類似した小結節の集合した
ギャラクシーサインを呈することがある

私の講演でもお話しした
リバースハローサインを呈することがある

気腫が著明な症例は小結節が見られず
穴の空いたコンソリデーションとなり
診断が非常に難しくなる

などの症例を出されていました。

この教育講演のセッションは席の位置から
比較的早く国立大ホールに向かうことができました。
イチロウは今回2019年に専門医更新ですが
今回は機構認定医に移行せず更新する予定なので
単位のことはあまり気にしなくていいのですが

やはりシミュレーションはしておいたほうが良いため
単位の登録する行為だけはやっています。
でも、席の位置からその点は最初の教育講演時は
スムーズでした。

次に国立大ホールでは
AIのセッションが控えていました。
ここは箱が大きく 余裕は余裕だったのですが
それでも人数はかなりいらっしゃいました。

これについては長くなったのでまた。

イチロウでした。

PS. 本日夜から 松本先生救急セミナー受け付けます。

PPS. 本日 ブログに書き込みいただいた先生ありがとうございました。

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本日イチロウは総会参加中

駅前のドトールより
イチロウです。

今回の放射線学会では
AI の演題が増えていることを
お話ししました。

しかし、当院にやってくる若手の多くはあまりAIには
興味はないようです。
やはり目の前の勉強の方に集中しているのか
見ないように避けているのかわかりません。

AIではなく
救急に関しての興味はどうなのか?
と思いきや

別の若手がちょっと前まで研修していた
1,000床クラスの大病院では
救急画像は救急医が読影してから読む
というスタイルをとっているようで
ほぼ救急画像には興味がないようです。

今回の放射線学会でも・・・

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メルマガ読者の先生はこちらか ら

救急 というキーワードで探せたものは
たったひとつしかありませんでした。

それは、4月13日土曜日の
9:30-11:30 に メインホールで開催される
研修医セミナー(診断)
”救急画像診断入門” のみでした。

内容は
1.中枢神経領域の救急画像診断
2.外傷性・医原性血管損傷に対するインターベンショナルラジオロジー
3.急性腹症の画像診断とIVR
4.婦人科救急疾患のCT・MRI診断
5.小児救急におけるCT被ばくの低減

でした。
やはり、1、4を除き、IVRと絡んでくることが
多い状況は否めません。

松本先生のセミナーは”診断” にかなり
特化したお話であり、IVRに行くまでいかに
正しい診断を下すかが重要である と
おっしゃっています。

画像診断が間違っていたら・・・
とんでもない方向に行ってしまうからです。
それはそれは恐ろしい限りです。

実は、今日の読影でも
施設で転んだ際に左肩をぶつけて来院された
患者様を 当直の研修医は(上級医のチェックはあるはずですが・・・)

何もなしとして
返してしまいましたが

上腕骨頸部骨折でした。

今頃は院内に呼び戻していると
思われます。

救急系の画像は 好きではない という
放射線科医が多いのは 事実です。が
人の役に立つ画像分野であることは
間違いありません。

今回は私はAIに集中するので上記は聞きませんが

(研修医ではないので入りにくいですし)
もし、ご興味がございましたら

”救急画像診断入門”
をご視聴してみてはいかがでしょうか?

何も気にせず、集中して聴くのなら

松本先生のセミナーがオススメです。

イチロウ拝

PS. 昨日 メールへのご返事をくださった北海道の先生
ありがとうございました。

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