本日 専門医試験終了。松本先生の・・・

駅前のドトールより

イチロウです。
今 大学からローテーションでこられている先生が
今年、学会の診断専門医を取得するべく
勉強してされていて

時に過去の問題を見せられ
「どこまで勉強しても不安感が拭えないんです」
と言う話を聞いていたので

今まであまり興味のなかった
専門医試験を見てみました。

とりあえず 2014年と2015年の
放射線科認定医 と 診断専門医の問題を見てみました。
すると・・・

**********************************

メルマガ読者の先生はこちらから

もちろん認定医試験は 全く画像がなく
ただ問題に対して選択肢を選ぶという感じで
とにかく試験勉強をしていれば問題がありません。

今回、松本先生の救急画像のセミナーを
今日から募集しているので
その中から救急らしい問題文をピックアップしてみると

例えば、2014年の認定医の105問中 それらしいのは2問のみで
例えば、44問目 では
肺塞栓症について正しいのはどれか? 2つ選べ というもので
選択肢は

a 造影 CT では,区域動脈枝の血栓を検出できる。
b 下腿の塞栓源の検出には,造影 CT が第一選択である。
c CT における肺野のモザイクパターンは,急性期で見られる。
d D-ダイマーが陰性でも,造影 CT ではしばしば血栓が検出される。
e 造影 CT で血管壁に偏心性に付着した血栓は,慢性期肺塞栓を示す。

う? 2つ選べなのに
正解が3つある???
つまり、a, b, e
bは超音波と言いたいのかもしれませんが

現状は、肺動脈の造影CTを撮像すると同時に
下肢を遅延相で撮像するので
a, b, e なので  当時はわかりませんが
今 (正解2つ選べとして)問題を出すのは
“問題” かもしれません。

一方、診断専門医の方は
2014年には 独断で救急関係 だなと判断した問題は
全80問中 11問(14%)もありました。

そのほとんどは 直接画像を診断するものです。
例えば、6問目は
Hangman 骨折を答えさせ、他の
Chance 骨折などを選択肢に入れていたり

18問目は30歳代女性の意識障害、眼球運動障害、視野障害等
のみられるFLAIRのみ提示

両側後頭葉の皮質、白質病変で


選択肢は
a MELAS
b 転移性脳腫瘍
c 静脈洞血栓症
d 進行性多巣性白質脳症
e posterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)

a, b, c はすぐに除外できますが・・・
d か e かは決め手がありません。
SLEでも生じる可能性のある d かもしれませんが
e を捨てられるのか・・・ 高血圧と書かれていないので・・・

とか、
問題30のように
10 歳代後半の女性。2 日前から発熱と咳嗽が出現し来院した。
20 日前から喫煙を開始 している。胸部 X 線写真と胸部 CT(肺野条件)を示す。
可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。

a 過敏性肺炎
b 非心原性肺水腫
c サルコイドーシス
d 特発性器質化肺炎
e 急性好酸球性肺炎

10代後半の女性が喫煙開始 でびまん性陰影陰性
リンパ路間質病変であることが見抜ければ
喫煙 と言うキーワードで

e の 急性好酸球性肺炎 を選ぶのは容易です。

また、32問においては

50 歳代の男性。交通外傷で救急搬送された。

胸部単純 CT(縦隔および肺野条件)を示す。
本症例において,造影 CT を追加することにより診断されると
予想される病態はどれ か。1 つ選べ。


a 胸椎損傷
b 食道穿孔
c 気管損傷
d 大動脈損傷
e 肺動脈損傷

画像は胸部損傷、左胸郭に肋骨骨折と血気胸を呈しているもので
造影をしなければわからないもの となると
d or e なのですが 提示画像の縦隔条件は
1枚のみで、大動脈弓部とその近傍の肺挫傷、肩甲骨
前方の軟部組織に血腫ですので
d なのか e なのかわかりません。決め手に書きます。
どちらにしていいのか迷います。

ところが44問目は 80才台女性の腹痛、嘔吐で

閉鎖口ヘルニアと診断させ、問題としては次のアクションを
答えさせるというもので、非常に簡単なものでした。
閉鎖口ヘルニアは、腸管の壁の一方のみが脱出する
いわゆる Richter 型のヘルニアを呈し、虚血の頻度が高いので
緊急手術の適応ですよね。

56問目は

40歳代の男性の腸重積 と読ませ
その原因にならないものを選択させると言うもので
明らかに腸重積には ならないと思われる
大腸ポリープが回答で比較的やさしい問題です。

まだまだ、 問題は出ていて
配列が臓器別になっているものの
意外に
救急 と言う 別の視点から見ると
専門医の問題には 救急疾患は
出ているようです。

さて、松本先生の救急画像診断 のセミナー
来週土曜日 13:00- 翌日 日曜日 21:00まで
都合の良い時間で観れる セミナーの募集を開始しました。

http://medicaldirect.jp/archives/5649

*添付画像は 放射線科専門医 2014年の問題PDF(学会ページ) より引用

カテゴリー: 未分類   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。