なぜ?学会二重申請、一昨日の回答

駅前のドトールより
イチロウです。

(アイキャッチ画像は日没時のパルテノン神殿です)

今年度の2024年に診断専門医の更新を迎えました。
申請の書類が5月末に送られてきましたが、
結局申請期日は6月28日なのでもうほとんど日にちがありません。

結局、機構申請と言って、放射線科専門医の部分(1次試験後状態)と
学会申請と言って、放射線診断専門医の部分(2次試験後)の2種類を
申請しなければならない状態となっています。

つまり封筒には2次試験後の学会申請用の白い申請説明書と白い封筒
そして1次試験後の機構申請用の黄色い申請説明書と黄色い封筒 合計4つ
おそらく両方を同封するための薄青い宛先と郵便番号の書いた封筒(切手必要)
共通の説明であるピンクの紙、そして振り込み用紙の合計7つです。

そして多くの人が疑問に思っている
診療実績の申告は今回必要になるのか? という質問ついでに
さらにある一つの質問を学会に直接電話してみました。

それは、、、、

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私の一番したかった質問は、診療実績の報告つまり50件を1単位として
5単位分の申告を症例ごとに必要となるものが今回はいるのかどうか?
でした。
機構の方では今後3回以上の更新の先生の診療実績申告の免除はしない
というのを学会に言ってきているようで、今回(2024年度)だけ、免除が認められるそうです。
なので、私は今回は診療実績の症例の報告はしません。
もちろん3回以上更新していない先生は 診療実績の報告は必要です。

ただ、大いに疑問に思っていたもう一つの質問である
今後もこの機構 と 学会に いわば二重に申請していかなければならないのか?
という根本的なことです。機構というものができる前は
放射線診断専門医という資格に対して更新が行われているだけでしたが
機構というのができて、なぜか1次試験後の中途半端な資格?に対して更新手続き
というものが発生するようになりそのために二重申請を続けなければならないことです。

機構ができたというのなら、そのまま今後は機構に診断専門医も移譲すればいいだけなのにです。
推察するに学会の立場維持というものなのでしょうか?
学会の事務?の方に伺うと他の科も二重の構造で、申請しているようでなので、我慢してくださいという感じでした。いつまで続くのかも教えてくれませんでした。

なので、この二重申請の状態は永久に続くのかもしれません。
本当にげんなりしました。
立場の弱い我々は言われたとおりにやるしかありませんね、、、。

さて、一昨日の画像の回答は通常の単純写真やCTではわからなかった
急性期の圧迫骨折がデュアルエナジーCTでのカルシウムを抑制した水密度を強調し
骨髄浮腫を描出する方法で検出された腰椎L1の急性期骨折の症例です。

陳旧性の骨折が真っ黒く描出されている中、その直上の椎体は
白く描出されているのが分かります。カラーマップ画像は今回は今ひとつわかりにくかったようです。


同日に撮影されたMRIでSTIRで高信号が捉えられています。T1強調像で低信号です。
急性期圧迫骨折でした。

さて、このデュアルエナジーによる急性期の骨髄浮腫を捉える手法は
古くは2013年のRadiology(Wang CK, et al.Bone marrow edema in vertebral compression fractures: detection with dual-energy CT. Radiology. 2013 Nov;269(2):525-33. )で
既に報告されているので、そんなに最近の手法ではないようです。
私は全く疎くて気がつきませんでした。

実は整形外科医が他院からの急性期圧迫骨折の患者の他院CTを初めてみて
こんな手法があるのかと気づいて、始めたものでした。
デュアルエナジーCTの急性期骨折の描出は骨髄の浮腫性変化を捉えるもので
STIRの高信号と同じようなものです。それをデュアルエナジーの手法でカルシウムを抑制して
浮腫を浮き立たせるというものです。

6年前ですが既にこの時メタ解析データを出していて
Yang P, Wu G, Chang X. Diagnostic accuracy of dual-energy computed tomography in bone marrow edema with vertebral compression fractures: A meta-analysis. Eur J Radiol. 2018 Feb;99:124-129.
510 個の椎骨を含む合計 7 件の文献を解析した研究です。

骨髄浮腫(Bone marrow edema:BME)を検出するための感度は0.82, 特異度は0.98

ROC は0.978 とかなり高くなっています。したがって、デュアルエナジーCTが椎体圧迫骨折のBMEにおいては高い診断精度を有すると結論しています。ただし、超急性期の場合、あまり浮腫性変化がみられない段階での感度は低い可能性があるようです。

以上、デュアルエナジーCTによる急性期圧迫骨折症例の診断がかなりの精度で可能ということに関する症例提示でした。

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