駅前のドトールではない
自宅でコーヒー
イチロウです。
さて、昨日の50才代男性の
貧血、血圧低下の症例について
回答は・・・
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上記 50才代男性 稀中の稀の疾患ですが、
やることは同じです。
回答は
”後下膵十二指腸動脈動脈瘤からの出血”
でした。
画像の説明は以下の画像をご覧ください。
冠状断 再構成してもプロスペクティブには動脈瘤の存在は
指摘できないと思われます。
血管造影では図のようにPIPDの動脈瘤が原因と考えられました。
ちなみに腹腔動脈造影は提示しませんが、正常です。
血管造影でも血管外漏出像は指摘できませんでしたが
同部をコイルで遠位部から動脈瘤、近位部全てを詰めてしまう
いわゆる isolation を施行しました。
細かい話をすると
親カテーテルを空腸枝に挿入するためにうまく形成したりして
空腸枝に挿入できましたが
その後
途中、コイリングを想定していたにもかかわらず
いつもの癖でPrograte でIPDに挿入して、ワイヤーも太めの 0.016GTワイヤーを使用したため
カテーテルの追随が悪く、苦労して動脈瘤近くまで入れたのに
後から、ダブルマーカーのカテーテルを挿入するべきだった事に気付きました。
結局 追随が悪くて一旦親カテーテルごと跳ねてしまいました。
その後、なんとか気を取り直して
PIPD の動脈瘤の遠位部まで
Excelsior SL-10ダブルマーカーカテーテル1.7Fr.150cm
を CHIK*AI 0.014, 200cm のガイド下に 到達することが
できました。
ここまで来てしまえば、コイリングするだけです
いわゆる動脈瘤の遠位から近位を塞栓するisolationを行いました。
今回の問題の回答 と
すべて十二指腸第3部周囲の領域の血腫です。
なのでこの状況を見たときは 膵十二指腸動脈出血を考慮してみてください。ご参考になれば幸いです。
以上 イチロウでした。
PS. セミナー締め切りはしつこいですが今週 24日 火曜日 21:oo
忘れないでくださいね。このセミナー後は
しばらく この3つのセミナーのお知らせはないと思います。
肝・胆・膵のMRI: なぜCTだけではダメなのか?
http://medicaldirect.jp/archives/4462
EASY PI-RADS 基本から応用まで全てが網羅された明日から読影開始できる教材
http://medicaldirect.jp/archives/5446
松本先生の救急画像診断:特に前半第2部のTop10の救急疾患については目から鱗です。
http://medicaldirect.jp/archives/5649