巨大な肝門部の腫瘤 なら これ?そんな馬鹿な

駅前のドトールより

イチロウです。

昨日お知らせしたように

PI-RADSセミナーを

9月15日に開催予定とします。

なんとか8月中に開きたかったのですが

忙しくてできませんでした。

今回は、特典を申し込みの早い先生には

特典をお付けします(いわゆる早割)

http://medicaldirect.jp/archives/5446

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さて、昨日 YICのスポンサー交代のお話をしました。

第一問目は 神経内分泌腫瘍でした。

全く多血性の要素が

画像上なかったのですが・・・

2問目は 巨大肝門部腫瘤の1例というものです。

80才台の女性が

胸部不快、食欲不振、貧血、発熱を訴え来院されています。

肝門部に5cmはゆうに超えている巨大な腫瘤が

見られており、辺縁はゴツゴツしています。

総胆管は腫瘤内部を貫通していたように思われます。

ダイナミック造影では

早期に淡く濃染する基本的には

充実性の腫瘤です。

十二指腸の内視鏡では潰瘍をともなった

粘膜下腫瘤として存在しています。

MRIでは T1WIで 低信号

T2WIでは意外と均一な高信号を示しています。

拡散強調像は強い高信号です。ADCmapはやや低信号

肝門部腫瘤の肝門部圧排により

肝内胆管は 分離閉塞した感じで拡張しています。

とにかく肝臓外で肝門部の大きな腫瘤なのです。

選択肢は

1.HCC

2. CCC

3. 悪性リンパ腫

4. GIST

5. Castleman 病

6. その他

というものでした。

1, 4 は早々に消しました。

1. HCCはさすがに辺縁ゴツゴツ は合いませんし

多血でもありません。肝門部肝外発育も一般的でないですし

胆管を閉塞させていもいます(そういうのもありますが)

4.のGISTは引っ掛けと思いました。多分この大きさでは

中心(嚢胞性)壊死がくるし、辺縁ゴツゴツもあいません。

胆管拡張もどうかなと思われます。

多分 内視鏡的にSMTということで引っ掛けの選択肢と見ました。

3. の悪性リンパ腫も ゴツゴツの辺縁がおかしいし、

ADCマップがもっともっと低信号でしょう。

ということで消去

すると・・・

2. CCC   と 3. Castleman 病が残ります。

うーん Castleman はあまりにも唐突だし 良性腫瘍だし

ここまで巨大化して 胆道を閉塞させるか?

という感じです。

正直 数 見たことありませんので

やはり引っ掛けかな と思いました。

そのとき ふと 最初の検査データを思い出しました。

CEA=17.2  CA19-9=442

可溶性IL-2R 2,670   PIVKA II 5

CRP 9.8

でした。

Casteman ではないなという感じで

データから考えてみても

HCC(もともと画像が会いませんが)

より CCC です。

ということで

私の最終回答は自信がないものの

消去法(いつも基本的に消去法ですが)で

CCCとしました。

病理はCCCだったのですが

肝外にこのような腫瘤を形成するタイプの

CCCは珍しいとのことでした。

また、組織はCK-7陽性 で

十二指腸の生検から 低分化胆管癌 とのことでした。

不幸にも43病日で亡くなられています。

YIC3例の演題中の2例目でした。

イチロウでした。

PS. 夏前に開催した Easy PI-RADS が好評だったので

今回 9月15日に 第三回を開催することにしました。

昨日お知らせしたように

特典が4つ 付いています。

しかし、9月9日 日曜日までに申し込んでいただいた先生のみ

すべての特典を受け取れます。

http://medicaldirect.jp/archives/5446

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