駅前のドトールより
イチロウです。
昨日いつものように泌尿器科の今年4月に
当院にローテーショでこられた
泌尿器科医Y君(後期研修医)が読影室に
やってきました。
彼の手には黄色い医学雑誌が・・・
その表題は私が全く見たことのない雑誌名でした。
それは・・・
“泌尿器外科” でした。
見たことがあるはずがありません。
で、何しにきたかというと
以前 前立腺のMRIについて彼が所見を聞きに来た時
これからはPI-RADSの記載を加えましょうか? と
いうこちらの提案に 少し反応が乏しかったことがあり
それから2週間後である昨日黄色い本と
その中の論文をコピーしたものを携えてきたというわけです。
彼が言うには
「以前先生にPI-RADS のことを言われて気にいていたらこの
論文があって、そしたら・・・」
何が言いたいかというと400例かそこらのMRI画像で
PI-RADS分類をした後に生検を行ったら
かなりの相関があったという内容でした。
私が13年前に当院に赴任した時は
ほとんどの当院前立腺MRI症例は
保険で切られるという理由から
前立腺のMRIの目的は生検を施行した後の
ステージングに重きを置かれていました。
しかし、ご存知のように最近は
不必要な生検や治療を減らし、予後に関わる臨床的意義のある
癌検出能を改善することが主目的になってきており
生検をしないでMRIが撮像されることが多くなっています。
PI-RADS version 2 ではその臨床的意義のある癌というのを
- グリソンスコアが7以上の病変 3+4を含む
- 5ml以上の病変
- 前立腺外進展を示す病変と定めたようです。
評価カテゴリーは
PI-RADSl:非常に低い(臨床的意義のある癌はほぼ確実に存在しない)
PI-RADS2:低い(臨床的意義のある癌が存在する可能性は低い)
PI-RADS3:中程度(臨床的意義のある癌が存在するか、どちらとも言えない)
PI-RADS4:高い(臨床的意義のある癌が存在する可能性が高い)
PI-RADS5:非常に高い(臨床的意義のある癌がほぼ確実に存在する)
それぞれの方針は
4, 5 は生検推奨、
2, 3はPSAなどの臨床情報で生検の適応を決定するもので、
1、2は生検をしないというもの
2がするのかしないのかはっきりしていませんが
臨床医としてさほど慌てる必要がないことがわかります。
もし、泌尿器科医がこれを望んでいる
あるいは望むようになれば
我々放射線科医は共通言語としての画像診断医の責任から
PI-RADSを言えるようにならなければなりませんよね。
しかし、かなりこれが複雑怪奇に決まりごとが多くて
試行錯誤でやっている状況です。
例えば、4と5の違いは15mm以上の病変か否かなのですが
じゃあその15mmはどのシーケンスでどういった径で言うのか?
ですよね。
長くなるので簡単にすると
辺縁域ではADCで図ることとなっており、
移行域はT2WIで測ってくださいとのことです。
それも最大径を横断像でとなっているのです。
この辺はACRのパンルレットのp19 に書いてあります。
英語サイトはこちら
https://www.acr.org/~/media/ACR/Documents/PDF/QualitySafety/Resources/PIRADS/PIRADS%20V2.pdf
これ以上は書いていくと相当に長くなるので
メルマガで終わらせる内容ではありませんので
またの機会にPDFでも作ろうと思っています。
その時は無料でメルマガ登録のみで差し上げるようにしますね。
今日は、泌尿器科の若手医師までも
気にするようになった
PI-RADSの話をちょこっとしました。
以上 イチロウでした。
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煽るつもりはありませんが 早めに受けた方が得ですよ
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すべて 早い者勝ちです。世のセオリーです。
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