今回初めて放射線科(診断医)希望の初期研修医が・・・

イチロウです。

今回実は初めて放射線科医希望の
初期研修医が回ってきました。

これまで当院の初期研修医から少なくとも3人は
放射線科医となり、なかにはすでに専門医を取得し
バリバリ読影を行っている先生もいらっしゃいます。

しかし、彼らはすべてここを去った後に
放射線科医となっており
初期研修医のうちに当科を研修するというパターンは
今回が初めてのことです。

後期研修医の研修パターンは
だいたいはっきりしてきたのですが
初期研修医の放射線科医志望者の
研修プログラムはやったことがないので
どんな感じになるのかが想像ができませんでした。

前月まで全く放射線科を志望しない
初期研修医たちが来ていましたが
なかなかしっかりしているな
もう一ヶ月回れば結構な戦力になるなあと思っていたら

やっぱり放射線科志望者は違いました。
基本的に一回言ったことは次に実行されており
私が述べているニュアンスのことはほぼ90%は
読影レポートに書かれているので
まだ、研修15営業日 にもかかわらず
250件以上も読影してくれています。

その代わりに私の個人の読影件数は
今までにないくらいに
減ってしまいました(泣き)。

その効果か否かわかりませんが
後期研修医にも波及し
彼は今までの過去の読影件数を超えて読んでいます。

結構チェックは大変なのですが
なかなかいい循環なのかもしれません。

ただ、すでに医局見学をしたにも関わらず
私が所属していた医局に入局するかは
全く白紙のようです。

ま、それはさておき
放射線科を目指す初期研修医との
エピソードも今後出てくるかもしれません
ただ、真面目すぎて本人そのものの
は特に面白いネタにはなりません(苦笑い)

さて、今回の胸部のCTセミナーにあたり
いろいろ自分の施設の症例をレビューすることになりましたが
今やっているのは読影レポート上
〇〇と診断した人を集めているのですが

とにかく空洞や小結節があると
やたらと〇〇を鑑別に簡単にあげてしまう傾向にあるようです。
しかし、その診断能たるやかなり低いです。

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メルマガからの続きはここから

 

数年前に膀胱癌・前立腺癌にて膀胱(前立腺)全摘術、両側尿管皮膚瘻造設術施行

フォローの胸腹部CTにて以下の画像が・・・

72M 右上葉多発結節

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回答は確かVATS施行で
クリプトコッカス症と診断されたものです。

クリプトコッカスはご存知のように
同じ葉に小結節が多発しているときに鑑別診断のひとつに
あげることが多いですが
単発でも空洞病変だったりすると真菌症の
鑑別として挙げていたりします。

しかし、クリプトコッカスそのもののは
必ずしも多発結節でくるわけではないので
単発結節でこられると
やはり診断するのは困難となりそうです。

この症例はよく見ると末梢胸膜下に2つの結節が並んで存在しています。
しかし、膀胱癌、前立腺癌の術後となると
はっきりとメタではないと言い切るのは難しいかもしれません。

難しいですがクリプトコッカス症の所見をちょっとまとめると
リチャードウェッブの書いた 肺HRCTのp497を見ると

免疫正常者のクリプトコッカス症は
①胸膜下優位の孤立性、ないし多発性コンソリデーションや限局したコンソリデーション
②空洞形成が10−40%
有症状のクリプトコッカス症は免疫不全者に生じる
①免疫正常者に比較して空洞形成が多い、病変が広範囲になる
②全身への播種を生じる
AIDS. 患者の特徴
①大きな結節影
②斑状の境界不明瞭なコンソリデーション
③あるいはエアーブロンコグラムを伴う境界明瞭なコンソリデーション

とあります。

ウルトラ最近の2016年の中国人の論文ではなんと
Liu K, et al. Clinical analysis of non-AIDS patients pathologically diagnosed with pulmonary cryptococcosis
J Thorac Dis. 2016 Octl;8; 2813-2821
88人ものAIDS患者を除外した
免疫不全患者と 免疫正常患者との対比をしています。

88人中35人(約40%)が免疫不全状態。
そういう患者は、免疫正常者と比較して発熱症状や中枢神経症状がよく見られた
とのことです。

もっとも一般的な画像所見は
孤立性あるいは多発性肺結節、そして肺腫瘤あるいはコンソリデーションであり
ほとんどの症例は 肺末梢 に見られます。

空洞とハローサインは免疫不全者の方が正常者に比較して多く認められ、有意差が認められた。

免疫正常者は、結節の境界が優位に明瞭:有意差あり
免疫正常者は、一つの葉に存在することが多いが
免疫不全者は、多葉に存在することが多い  有意差あり

です。

以上一般的なクリプトコッカス症所見と
最新論文について話しました。
さて、今回は結節性病変についての
話はほとんど出てきませんが、
第三回の(平日施行としては第二回)の
胸部CTセミナーをやろうと思います。

期日は6月28日であり
もうセミナーまで時間はありませんが
7月はかなり私自身が
肝臓系のことで忙しいので
胸部関係に関わることができなくなり

急遽(と言うか5−6回前のメルマガでちょっと言いましが)
決定しました。
先日から土曜日セミナーを募集していたのですが
日程が合わなかったけれど
平日の水曜日夕方なら可能だという先生は
是非参加をお薦めします。

土曜日ほどフルバージョンで行けるかわかりませんが
できる限りそれに近づけたいとは思っています。

募集ページのURLは同じです。
今週土曜日のセミナー募集は終了していますので
日程をお間違いにならないようにお願いします。
6月28日 水曜日 18:30頃から開始予定です。

http://medicaldirect.jp/archives/5151

日曜日深夜締め切りです。
なので金曜、土曜、日曜と3日間の募集です。
以上です。
イチロウ拝

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