こんなに登場人物が多くては覚えられません!全体像だけでも・・・

駅前のドトールより
イチロウです。

6月は一月に2回も講演 というかセミナーを
やってしまってかなりきつかったです。

おまけに感想文を送ってくださったのは
お一人で 過去の最低の状況でした。
これも結構凹みました。

何か反省するものがあるかもしれませんね。

さて、今月は肝臓系の研究会が2個あるのですが
ひとつは私がコメンテーターをしなければなりません。

EOB関係の 会のはずなのに
なんと内容は エラストグラフィ
関係が2演題(1演題と講演1つ)

なんとも共催者の人がむりくり
聞きたい内容をこの会にいれこんできた感があります。

EOBの会なのにEOBの事をやらないのであれば
もはやそれはEOBの会ではないでしょう。

都議会みたいな チェックするチャンスが
あれば別ですけれど
研究会、学会の自主規制は
今の自民党のように効かなくなってしまったようです。

それはさて置き
EOB関係の演題を出していただいた
先生もいらっしゃっるので

それについてそれなりのコメントするには
かなりの勉強が必要なことがわかりました。

それはDAAについてです。
えっ?
DAA ってイチロウ先生 いきなり略すのは反則ですよー
と言われそうですが、

DAAで一瞬で分かってもらえなければ
肝臓関係の時流には全くついて行っていません。
というか 消化器内科医にとってはかなりあたりまえのものですが
放射線科医にはちょっと なのかもしれませんね。

DAAとはDirect Acting Antivirals の略ですよね。
つまり、いままではインターフェロンという
患者さんの免疫力を高めるための治療だったのを
直接ウイルスをたたける
抗ウイルス薬 が開発されたわけで
今もつぎつぎと新薬が登場しています。

今日はとりあえず、DAAってどんな機序で
ウイルスをやっつけているのか?と
どんな抗ウイルス薬が登場しているのか
知っておいて頂けたらと思います。

えーイチロウ先生画像診断に何の影響があるんですかー
関係ないんで 読みません。

という先生はもちろんこのままメルマガを閉じて
いただいて結構です。

では、ここからは残った先生だけに話しますね。

その前に登場人物? を列挙しておきます。
RNA
NS5B
コアタンパク
NS5A、NS5A阻害剤
プロテアーゼ, プロテアーゼ阻害剤
ポリメラーゼ、ポリメラーゼ阻害剤
HCV

DAAの作用機序を知る前に
ウイルスがどうして増えていくかの機 序を
知る必要があります。
HCVウイルスはRNAウイルス です。
(RNAウイルスは1本鎖、DNAウイルスは2本鎖)

そのHCVウイルスのRNAをどんどん増やしていくためには
あるタンパクの合成が必要です
そのタンパクとは NS5B というタンパクです。

え、イチロウ先生 な なんなんですか?
いきなり NS5B って 唐突じゃないですか?

と言われるのはごもっともですが
そういう名前なので 仕方ありません。
今後の話で何度も出るので 慣れてくるでしょう。

その NS5B のタンパクが働いて
RNAを複製させていくには
大前提があります。複製とはHCVウイルスの増殖 と同じ
と考えていただいて結構です。

実は、RNAウイルスである、HCVウイルスが
作り出すタンパクの帯びみたいなものが
あるのですが、その中の重要な役割を果たすものが

コアタンパク というのと(NS5Bではなく)NS5A
というタンパクがあります。
このタンパクは最初は離れた位置に合成されますが

この2人(コアタンパクとNS5A)が一緒になっている状況下で初めて
NS5B が働いて RNAを複製するように なります
複製すること=HCVウイルスが増えていく事 ですよね。

さきほどNS5Aとコアタンパクは離れて存在といいましたが
ひとつの帯状のタンパクとして産生されたあと
一回その帯状につながるタンパクを
ハサミのような酵素で
バラバラにちょんぎる必要があります

ちょんぎらないと
上記のコアタンパクとNS5Aとが出会う事ができません。

ちょんぎるためには ハサミの酵素が必要です
その名前が プロテアーゼ というものです

まずは、ウイルスが増殖するために タンパクをちょんぎる必要が
あるのですが、そのちょんぎりそのものをさせなければ
そもそもコアタンパクさんと NS5A とが出会えないので
それぞれ自分のおうちにひきこもったままになり
最終的に NS5B がHCVのRNAの複製をすることを
阻止できます。

そのプロテアーゼ を阻害する薬こそ
最初に 登場した DAA なんです。
このプロテアーゼ阻害剤は なんとか プレビル と言う命名となっています。

つまり  アスナプレビル(ASVと略する)
グラゾプレビル

の2種類ですね。

もうこの段階で嫌になっちゃいますよね。
勘弁してください て感じです。
知らない文字ばかりだと
つらくなります。

でも、今後のため一度は聞いておいたほうが
いいという感じで 読んでいただけると
幸いです。あ、あの時イチロウ先生が言ってたっけ
という感じです。

DAAの初期(2011年)に開発されたのが
プロテアーゼ阻害剤 です。
これをまずは知ってください。

ウイルスのRNAが作り出したタンパクの帯びをちょん切るハサミ
がプロテアーゼでそれ阻害する薬がプロテアーゼ阻害剤です。

さて、プロテアーゼにより コアタンパクとNS5Aとが隣にきて
一緒になって初めて NS5Bというタンパクが働き始め
RNAウイルスの複製が始まる と言いましたが

そのコアタンパクと一緒になるNS5Aタンパクは一体何をやっているのか?です。
コアタンパクの周りにくっついて何をしているかというと
NS5BがRNAウイルスを複製するための
もとであるRNA(コピーの元ですね)を
捕まえる役割があります。

NA5Aというのは大きな手のようなものをもっていて
それでRNAを捕まえます
捕まえることにより、その後のNS5BによるRNAの複製が始まるので
その捕まえる行為をさせないことが重要です。

それに注目し、NS5AのRNAを捕まえに行くものを
阻止してしまおうというのが
NS5A阻害薬(これが2種類目の作用機序のDAA)です。

これは薬の末尾に なんとか アスビルとつきます。たとえば
ダクラタスビル
レジパスビル
オムビタスビル
エルバスビル

などです。すべて アスビルとなっている事がお分かりですね。
なので アスビル系は、NS5A阻害剤と言うことが名前の語尾を
見ればわかるわけですね。

ただ、この薬剤はALTの上昇が生じる つまり肝障害が起きることが問題です。
もともと肝機能のよくない人にそれが起こるので
都合が悪いわけです。

また、NS5Aの突然変異が生じて薬が効かない例が
存在し、薬剤耐性がなければ90%以上効くのに
薬剤耐性例には43%程度しかなおらない
という具合です。

3種類の抗ウイルス薬の作用機序のうちの最後は
NS5AがRNAを捕まえてしまったあとの段階
つまりNS5Bがウイルスを複製する段階を
阻止する薬剤です。

これをポリメラーぜ阻害剤といいます。
ポリメラーゼは複製していく段階で必要な酵素で
その働きを抑えるものです。

ちょっと長くなりましたので今日はここまでとします。

今日のまとめ
1. 消化器内科の世界ではHCVウイルスそのものをやっつける抗ウイルス薬 DAAが開発された
2. それはDirect Acting Antivirals です。
3. 作用機序は3種類あります。
4. 一つ目はタンパクの帯をちょん切るハサミをダメにするプロテアーゼ阻害剤
5. アスナプレビル(ASVと略する), グラゾプレビル となんとかプレビル と命名されている
6. 二つ目はタンパクの帯をちょん切る事で作用できるようになったNS5Aタンパクの働きを阻止するNS5A阻害剤
7. ちなみにNS5A阻害剤は、HCVのRNAを捕まえて、NS5BタンパクがRNA複製するのを助けます。
8. NS5A阻害薬にはダクラタスビル、レジパスビル、オムビタスビル、エルバスビル となんとかアスビル と言う命名がされています。
9. 最後にNS5BタンパクがRNAを複製するのを阻止するポリメラーぜ阻害剤です。

以上 途中までですが、DAAについてちょっと理解できましたでしょうか?
聞いた事もないような登場人物が多くて大変ですが
慣れが必要なだけのようです。

以上 イチロウでした。

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