むかーし 昔の事じゃったー
とある放射線医学教室に
イチロウという医者が
入局したそうな
彼は3年間他科をやっていたとの理由で
たったの1年で
一人でなんでも読影してOK
となったそうな
なぜか?
理由は簡単で
教育のことより読み手を増やしたかったから
しかし、読み手を増やすと
とにかく上の先生方は読影室に下りて来て
読影をしなくなった
ひどい場合
その日の担当セクションの読影が16:00から
という先生もいらっしゃいました。
なので、
特に彼以外にも殆ど明確な指標がないままに
一人で読影してOK という時代が
何年も続いていたそうな
結果 早く処理することが美徳
という土壌が完全に
医局内に出来上がってしまったそうな
一方、今の若者 放射線科医は
まともな教育をしっかり受けられるだけでなく
一瞬で調べられるインターネットが存在する
Pubmed しかり、通常のサイトでも沢山情報は溢れている
イチロウ世代は調べものと言えば
図書館へ行って
図書館のおばちゃんにリストを作ってもらい
そのリストをもとに
一生懸命 文献を
自分の足で1Fから4F までの図書館を
駆けずり回って見つけ出して
やっと見つけた論文をコピー機で
コピーして やっと情報にたどり着けたもの
もうここまでで十分な仕事してますよね(笑い)へとへとです。
文献数にもよりますが、ここまでゆうに2-3時間
なので、臨床的に重要ではなさそう
という事が理解できたら
明確な診断名がないまま
次 の読影に・・・
しかし、この情報を探しに行く
時間的ロスをほぼゼロにできているのが
今の世代の研修医であり
それを教える中堅世代の
多くの先生もインターネットの恩恵を受けてきた
なので、昔1年間放射線科医にいて
教育を受けたのと比較すると
5年分くらいの差があるでしょう
とくに知識を売りにする
放射線科医ではその世代差が激しい
(IVRは例外ですが・・・)
と前置きがながくなりましたが
実はその弊害が・・・
先週 あるその世代の放射線科医が
頭部MRIを読影していて
以下の所見を発見して 手が止まってしまいました。
問題ないだろうことは
経験値でわかるのですが
彼は名前を知らないのです
それでも所見としては
目立ってしまっている・・・
あまりに基本的過ぎて
教育を受ける権利のあった
放射線科医1年目の時にはたまたま
出会えなかったものの様です
先生はもうお分かりでしょうね。
でも、普段見るよりも ちょっと大きさが・・・
大きめですよね
なので、こりゃなんだ!
となるわけですが
信号強度が完全にCSFと同じ
出現している場所が横静脈洞であることから
〇○○の大きいものと判断できます。
さて、何でしょう。サイトの
を見に行ってみてください。
単発画像は上記です。
By イチロウ