あけましておめでとうございます。先週の問題の回答

あけましておめでとうございます。

駅前にいかず、ドトールにも行かず
コーヒーも飲んでいない
少し酔っ払っていることをご容赦ください。
イチロウ です。

(タイトル提示の画像は金山区の万里の長城です)

昨年は、コロナ復活でなんとか頑張って
EOBの商品を3年がかりで完成させ、なんとか世に出しましたが
ほとんど予測に反してご参加いただけませんでした。
これは流石に凹みました。

しかし、年後半の PI-RADS のイーパイシリーズはやはり人気でした。
年末クールにご参加された先生は今もお勉強されているかも知れません。
ありがとうございました。募集して良かったと思っています。

さて、昨年末問題だけ出しておいて
宙ぶらりんになっていた80才台の男性の症例についてですが、、、

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(メルマガ読者の先生はこちらから)

他院より転送搬送
既往歴に前立腺癌陽子線治療、腎癌手術(8年前)があり。
20XX年2月19日 静脈洞血栓症によるくも膜下出血と診断され入院

入院より3週間後に 嘔吐、意識レベル悪化にてCT施行。
胃の周囲に遊離ガス、門脈気腫あり。造影CTでは腸管虚血は診断されず。
外科は消化管穿孔とカルテに記載がありましたが、脳出血で状態が悪いため
手術適応なしとなりました。家族も希望せず。
その後保存的治療で経過を見ていると約1ヶ月後の3月末までには
状態が改善し、近医に転院となっています。

提示されたCTでは胃璧に沿った空気が見られ、門脈ガスを伴っています。
その割に造影CTで消化管の壊死を疑わせる様な所見に乏しく
胃壁の濃染もあるように見えます。

しかも、5日後のCTで全て改善していることから


気腫性胃炎というよりは、胃の気腫とそれが門脈に流れただけ
と考えられます。

Radiopedia より Gastric emphysema 胃気腫 の原因について記載されているのを日本語訳し、追記しました。原因は様々です。
1. 気腫性胃炎(胃蜂窩織炎のうち,ガス産性菌による もの);死亡率41-60%と高い報告もあり。
起炎菌としてEnterobacter属, Enterococcus属,Klebsiella属など
2. 胃自体の虚血
3. 腐食性物質の摂取
4. 胃内圧の上昇 原因として内視鏡時、過食、激しい嘔吐、消化管拡張時など
5. 穿孔性胃潰瘍
6. 外傷:内視鏡時の生検など、胃管挿入時など
7. 特発性
他、胃外の原因として
8. 小腸や大腸の虚血
9. 壊死性胆嚢炎
10. ブラ破裂などによる肺由来のもの

今回の症例は画像とその後の経過を考慮すると1, 2, 3, 5, 6 8, 9, 10は考えにくく
4, 7 が考えられます。原因はわかりませんが、胃内圧が上昇したか、特発性です。
症状に嘔吐と記載があるものの、原因なのか結果なのかはわかりません。

ジョイス先生正解です。素晴らしい。

以上です。

本年もよろしくお願い申し上げます。

イチロウでした。ありがとうございました。

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あけましておめでとうございます。先週の問題の回答 への1件のコメント

  1. ジョイス より:

    あけましておめでとうございます。正解いただき嬉しいです。
    今年もご指導よろしくお願いいたします。

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