病院の自分の部屋より
イチロウです。
さて、1週間以上にもわたって
PI-RADS 関連のコンテンツ、文献情報等
を送られてうんざりされている先生も
いらっしゃるかと思います。
いい加減、イチロウ先生
他の情報を送ってくださいよ。
と言う声も聞こえてきそうです。
そういう声は特に聞いているわけではないですが
おとといの最後に予告し通り、
実際のマルチパラメトリックMRIの中身について
お話しします。
その前に今回予定している
セミナーに仮タイトルをつけると
Easy PI-RADS 略して イーパイ
“泌尿器科医が切に望んでいるシステム化された
読影レポートの書き方を
たった2時間でいち早く身につけ、
その他大勢の放射線科医に恥をかかせる講義”
です。
大変恐縮なのですが、当初6月6日の水曜日
を予定しておりましたが
今回多数の参加者が参加された場合
職場でのセミナーでの対応が困難となる可能性があり
また、その次の土曜日は
ある教授の就任パーティーに参加しなければならず
セミナーが困難で
最短の土曜日となると6月16日となりそうです。
時間はいつもの14:00エントリー
14:30スタートの予定です。
ではどんなことを話すのか?ですが
それについては次回お話するとして
今回はとりあえず
当院で どんな感じでとってるの?
というのを
ご紹介いたします。
へー イチロウ先生
そんなに とってちゃとりすぎでしょ
と言われそうですが
技師さんもやる気まんまんなので
あえて否定はどうかなと思い
今は この感じでやっています。
基本的に 前立腺のMRIはマルチパラメトリックMRIという
仰々しい名前を付けてはいますが
要するに肝臓のMRI関係では通常行うようなシーケンス
をいれこんでいるだけだというのは
最初のビデオでお話したとおりです。
当院の撮像は
1.5T HDx と 3TのDiscovery (いずれもGE社製)
ですが、前立腺はなるべく3Tで行うようにしています。
脳のクリッピング後や心臓ステント挿入後などの
体内デバイスが挿入されている症例は1.5Tで
行なっています。
撮像は
① DWI b=1,500
② DWI b=1,000 FOV広めで骨盤骨メタ検索目的
③ T2WI axial FRFSE
④ T1WI axial FSE
⑤ T2WI sagittal FRFSE
⑥ T2WI coronal FRFSE
⑦ T1WI coronal ②と同じ範囲で骨盤メタ検索目的
⑧ T1WI FS FSPGR
⑨ Dynamic MRI LAVA
10 T1WI coronal delay
⑥はPI-RADS にもある大動脈分岐部までを
FOVに入れるようにというのに準拠している
と思います。
②、 ⑦はやはりBatson の静脈叢の
転移パターンで骨盤骨に転移するのが最初
という概念から 骨転移のスクリーニングとして
骨盤全体の骨メタ除外として必要と思っています。
②のみだと確信度が下がるので⑦で確認する
という感じです。
多すぎるので削るとすると
PI-RADS でも言われているように
後期相でのwashout の重要度が低いので
造影遅延相の T1WI coronal はいらないかもしれません。
撮像時間の全てを合算すると20分程度
ですが、患者を入れ替えたり
造影剤の注入セッティングしたりという
時間も取られるので
全てで枠は30分となっています。
以上が当院の撮像パターンです。
ちなみにT2WIとDWIとがスライスが
一致している方がいいので
DWIはギャップレスでもできますが
4mm/1mmギャップとして
合計5mmでスライス厚を一致させています。
(実は恥ずかしながら最近です)
次回は今回のPI-RADSセミナー(イーパイ)の概要と
PI-RADS v2 の撮像法の注意点についての話
これはビデオ予定です。
予定しています。
セミナーは2時間を予定してはいます。
やはり1時間では短すぎるし
ワークショップ的に練習問題もといた方が
いいと思ったからです。
イチロウ拝
PS. アンケートは本日夜締め切りますので
できるだけ多くの先生の意見をお願いします。
アンケートまだの先生
よろしくお願いします。
https://jp.surveymonkey.com/r/DX3C2YL
イチロウ先生
関係ない質問で申し訳ありません。
機構専門医に関してですが、学会参加での最大取得可能単位に出席の3単位は含まれるのでしょうか?更新基準の書類には特にそのような記載はないように思うのですが。
当院もGEのMRIなので撮影の詳細大変参考になります。6月16日は学会出張のため残念ながら参加出来そうにありません。次の機会を期待しています。