駅前のドトールより
イチロウです。
今月は、目の手術を2回する予定だったため
ほとんど遠隔読影室勤務となっています。
常勤形態勤務のため、きた球(リスト状の未読患者)を打つ形式で2人または3人で
読影しているのですが、たまに読影しない症例が続くと
例えば、脳外科患者、整形の骨のCTなどは読影しないので
時間が空いてしまい、読影が10−20分ない時があります。
そうなると待っているだけでは時間の無駄になります。
なので、筋トレやストレッチなどを行うことにしています。
もちろん、もう一人の読影者が遠隔読影室にいないことが条件ですが、、、
そこでコロナが始まってからやっている筋肉くんのユーチーブチャンネルの動画
を合間、合間で筋トレをやることにしています。
そのため、遠隔読影室ができる前は運動は金曜、土曜、日曜の
週3回だったのが、今月は(45分以上の運動がある日を運動ありと計算)
目の手術後数日、や手術前病院に行っていた月初めを除き、ほぼ毎日運動をしています。
おかげで、腹囲が3cm低下し(実際は半年の経過ですが)たばかりでなく、
数ヶ月前にコンビニから出てきたところで段差につまずいて転びそうになった時も
片足で、おっとっとっとと踏ん張って転ばずに済みました。
やはり、定年を迎えた年齢なので、今後も思わぬ段差に転ばない様
筋トレ、有酸素運動を続けていきたいと思います。
って、私の様なおっさんの日常には興味もないでしょうから
昨日の症例の回答をお話しします。
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まずは、超音波(前日画像参照)ではいかにも粘液性嚢胞腺腫あるいは粘液性嚢胞腺癌の様にみえ、
多房性嚢胞性病変として描出されています。隔壁が厚いのを見ると癌の可能性を否定できません。
当然CTを造影ダイナミックで撮影すると意外にも隔壁構造が見えません(造影されません)

ところが非造影のMRIを見るとT1WI FS では内部やや不均一な高信号で、隔壁様の部分も
より高信号に見えます。T2WIでは全体は高信号で、隔壁が低信号に認められます。
T1WI inphase, opposed phase もT1WI FS と同様な所見を呈しています。

拡散強調像ではまだら状の淡い高信号、ADC map ではほぼ全体が高信号で、拡散制限
を示す部分はありません。

昨日は提示していませんでしたが、ダイナミック造影のサブトラクションでは
濃染が見られていません。この結果はCT造影と同じです。
以上より画像診断としては 嚢胞および内部の出血 あるいは粘液性嚢胞腺腫 となります。
やはり後者の可能性を否定困難ということになり、手術となりました。
病理は 単純性嚢胞でした。
肉眼的には、内腔に出血、壊死を伴う単房性嚢胞性病変で、組織学的には内腔の
出血が目立つが、部分的に一層の低円柱から立方上皮に被われた上皮内層が見られる。
肝実質との間には線維性結合織からなる被膜成分あり。単純肝嚢胞として矛盾なし。
悪性所見なし。との回答でした。
時に腹部画像診断系の学会で提示される 嚢胞の変形パターンです。
明らかに非造影では隔壁が厚く見えていたりしますが、
造影検査を忠実に読影することで、嚢胞内出血ではないか?
と疑ってみることは必要で、余計な手術をすることが避けられます。
突然の腹痛という病歴は、嚢胞内に出血した時の症状と考えられます。
その様な病歴を加味した上で、造影検査と合わせて診断することが必要です。
肝の粘液性嚢胞腺腫や腺癌は大学病院でない限り
おそらくですが、嚢胞の出血より少ないかも知れません。
今日は以上です。
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