駅前のドトールより
イチロウです。
今日は不規則な配信です。
松本先生セミナー申し込み開始しました。
今回子育てママ先生支援 セミナーです。
上記に興味のない先生は以下
昨日 緊急血管造影の話をしました。
早速 IVRの先生にご意見をいただき
ありがとうございました。
ちなみに イチロウは救急、緊急IVRに関しては
当院に来てから 何回か 出血治療で
コイルやゼルフォームを使ってはいたものの
肝臓の中枢側の血管の手術後の血管損傷に
IVRを行ったことはありませんでした。
一度PD後のGDA断端からの出血を止めに行ったことはありました
コイルが肝末梢に飛んでいってしまった経験があります。
とにかく百戦錬磨 ならず 数戦不慣磨 です。
え? マジでそんな人が今回のIVRやっていいの?
と思われるかもしれません。
実際・・・
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メルマガ読者の先生はこちらから
過去TACE 300件以上、外傷治療?件(両手で数えられる程度)、
Nonvascular IVR 50件未満
の件数(数字は印象です)で少ない方です。
ただ、そのほとんどがたった一人あるいは 指導者として
やってきたので
なんか今回の症例ならできそうだな と思いました。
方法も
①カバードステント あるいはステント + コイリング か
②ただ、コイルで詰めてしまう方法か? だったのですが
ちょうど循環器の先生がいらっしゃったので
もしかしたら ステント使うかもしれない場合は
お願いします。と 保険を作っておきましたが
6Fシースでやらないといけない と伺ったので
②を選択することにしました。
でも経験数が少ない不安を解消してくれたのは
技師さんでした。
いつも脳外科の動脈瘤コイリングについているアンギオ担当技師さんが
コイリングは難しくないですよ。と
使い方も簡単ですし、使えるように業者さんを呼びましょうか。
と言ってくださったので 駆けつけてくるまでに
作業を進めておこう と血管造影を進め、以下の
動画のようになりました。
動画は最近の症例のため削除しました。
動画が数日で削除される予定なので所見的には
4F のシース挿入、ラジフォーカスで4Fシェファードフックを総肝動脈まで進め
2マーカーのあるRESTAR 1.7F マイクロカテーテルを出血部位近くの肝動脈へ挿入
出血部位確認後、マイクロカテーテルを出血の穴の遠位まで持って行き
ディタッチャブルコイル を入れていきました。
このディタッチャブルコイルはストライカー社製の
Target coil です。
使い方は至って簡単で
①ガイドワイヤー形状となっているコイルを取り出す
ワイヤー形状の先端はコイルなのでプラスチックの
カバーがある程度の範囲なされています
尻尾の部分は金属製です。
②カバーのある部分を(止血弁装着後)子カテーテル側に挿入
ちなみにカバーは入り口に入れるだけで
実際は 中にある金属ガイドワイヤーもどき(先端がコイル)
を挿入していきます。
③金属ガイドワイヤー部分がちゃんと子カテーテルの中に入ったのち
カバー部分を抜去
金属ワイヤーだけになるのでそれをさらに挿入
ワイヤーについているゼブラ模様が子カテーテルの入り口まできたら
透視を初めて出します(つまりゼブラ模様まで透視せず入れて良い:被曝低減)
④透視を出すと、そろそろ親カテーテルを過ぎたあたりの子カテーテル内の
金属ワイヤー部分が見えるのでここからは慎重に進みます。
子カテーテルにはマーキングが2つついているので
先端のマーキングを出ればコイルが外に出たことを意味します。
コイル形状が見えるのでわかりますがマーキングの存在は重要
(この時はツーマーカーの意味がわからないですが・・・)
⑤コイルがいい状態で血管に出ればいよいよ ディタッチ(コイルリリース)です。
コイルがいい位置に出て、出ている形状も問題なし
と判断できたら、手前の2つ目のマーカーをコイルワイヤーの
1cm程度の線状マーキングが超える状況
(逆Tと呼んでますがどう見てもTに見えない)
(ティーティー兄弟に怒られます。)
となったら、いよいよ接離するための電気を流す必要があります。
それは下図の向かって右側のデバイスを使います。
コイルワイヤーの手前末梢をその中にぶちこみ、スイッチオンで切れます。
コイル挿入の一発目が非常に重要で
入れた瞬間飛んでっては困るのでそれがアンカーとなる必要があります。
昔あったコイル状のものでは飛んでいってしまう恐れが極めてありました。
これも進歩していて3次元形状に留置が可能(下図向かって左)
でアンカーができたので
その後は積み上げていくだけです。
血管系は2.5mm (拡大3DCT上測定)で
3mm, 6cm を一発目に使用しました。
という感じで言葉だけではわかりにくくく
ビデオに撮っておけばよかったと後悔しました。
以上は 大学でバリバリにやっている先生
IVRを日常やっておられる先生には簡単すぎる話でした。
ましてや IVRを専門医やられている先生には
うざすぎる話だったかもしれません。
でも、私は知っている けど あの人はそれを知らない
というのはよくあることです。
知らない先生には 少しはお役に立てかも知れません。
私は 次に行う時のための備忘録となりました。
以上 イチロウでした。
うざい メルマガならどんどん解除してくださいね。
お願いします。
もし、よかったら 松本先生セミナー
特に 子育てママ支援をするために 33時間のうちの
好きな時間で見れるようにしました。今週末つまり5月末土日
ご参加お待ちしています。
イチロウ先生おつかれさまです
最後のDSAをみると中肝動脈の中枢側にも仮性瘤があると思います。
もしも、現在進行系の症例であるならば注意が必要と思います。
ちなみに。。。
新しい専門医制度では修練機関になるためには、いくつか条件がありますが、
放射線科医がIVRをある程度やっていないと画像診断部門の修練施設になれないというのは意外と知られていません。
http://www.radiology.jp/specialist/training_facilities.html
画像診断とIVR は一つの部門とされており、放射線科専門医修練機関になるためには
放射線科医による画像 診断レポートの総数 が 5,000 件 /年 以上
放射線科医による IVR 件数 (冠動脈を除く) が 25 件以上 /年以上
が必要です。
つまり、画像診断だけやっている病院では、研修したことにならない可能性があります。
なかなか厳しい条件ですが、研修医を育てたいと思っている放射線科医は熟知しておく必要があります。
早々にコメント大変ありがとうございました。
患者様は早々にICUを出られ、元気に一般病棟におられるようです。
専門医修練期間のIVRの縛りについては現実を考慮していただいて
今回なんとか学会認定をいただいております。
実際 25件の縛りに引っかかる病院は現実にいくつも関連病院でございます。
同様に私の施設でもこれ以上IVRを増やすことは困難なようです。
(努力すると言うことになっておりますが、現実はなかなか)
一方、私が若い頃のようにほとんどのIVRを
放射線科専門医であればできる と言う教育は
大学で されなくなりつつあります。
今きている若者の学年の時には 私はすでに
100件以上一人でAngio しておりましたが
現在は ゆとり教育か患者様の安全?のためか
同じくらいの学年でちゃんと一人でIVRを完結できる人は少ないようです。
自分で責任を持つと言う能力は低下してきているのでしょうか???
イチロウ拝